画面の前で固唾をのんで待っていたファンに、待ちに待った瞬間が訪れた。11月3日、「アラフェス 2020 at 国立競技場」の配信が実現。嵐の5人は、まるで会場にファンがいるかのように歌い、そして踊った。リハーサルを含めて、国立競技場でライブが実際に行われた10月21日から25日までの5日間。5人がファンを思い、全力で駆け抜け、すべてを終えた瞬間、松本潤(37才)の目は真っ赤に染まっていたという。
「プロデューサーとしても、今回のライブは集大成という思いがあったのでしょう。当初から意気込みが強く、配信であることがいい意味でプラスになるように最先端の技術を使った新しい試みもたくさん加え、映像ならではの迫力ある近距離撮影も行われました」(音楽業界関係者)
今回、特に気を配ったのが音漏れだった。
「オープンな会場なので、多少の音漏れは仕方ないという考え方もできたでしょう。しかし、それを聴こうとファンが集まって“密”になってしまっては、なんのために無観客にしたのかわかりません。それに配信当日を楽しみにするファンにセットリストの“ネタバレ”をしたくなかったという思いもありました」(芸能関係者)
そこで、大きな音の出るスピーカーなどは使わず、メンバーはイヤーモニターを使って歌い、踊った。
「そのため、本当に音漏れはありませんでした。球場が花火と風船に驚いたのも、それまで音がまったくしていなかったからというのもあるでしょう。飛んできた風船を見て『嵐のライブだ』と驚いた人が多かった。収録された映像に後から音源を付け加えることで、配信されたハイクオリティーなものが完成しました」(前出・芸能関係者)
異例なことも多かったライブは、そうして5日間の幕を下ろした。いつもならライブの最終日には大々的に打ち上げが行われるが、今年はそれが叶わない。
「大人数での打ち上げは感染リスクを考え、無理でした。なので、メンバーと限られた関係者だけが、国立競技場内でささやかな打ち上げを行ったそうです」(前出・音楽業界関係者)
嵐とファンにとっての歴史的な一日は、そうして幕を閉じた。
※女性セブン2020年11月19日号