売れっ子俳優であれば、多くの作品からオファーがあり出演機会が増えるのは当然だが、この秋ドラマでは、前クールの作品から連続出演するケースがとにかく多い。この連ドラ連投、コロナ禍ではなかなか難しさもあるようだ。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
* * *
2日スタートの『監察医 朝顔』(フジテレビ系)で、ようやくすべての秋ドラマがそろいました。
各作品がそろったところで目についたのは、前クールから連続で出演している俳優の多さ。
まず主演クラスでは、玉木宏さんが『竜の道 二つの顔の復讐者』(関西テレビ・フジテレビ系)から『極主夫道』(日本テレビ系)に、田中圭さんが『キワドい2人-K2- 池袋署刑事課神崎・黒木』(TBS系)から『先生を消す方程式。』(テレビ朝日系)に、波瑠さんが『未解決の女 警視庁文書捜査官』(テレビ朝日系)から『#リモラブ~普通の恋は邪道~』(日本テレビ系)に、浜辺美波さんが『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)から『タリオ 復讐代行の2人』(NHK)に。
さらに助演では、鈴木保奈美さんが『SUITS/スーツ2』(フジテレビ系)から『35歳の少女』(日本テレビ系)に、柄本明さんが『半沢直樹』(TBS系)から『監察医 朝顔』に、奈緒さんが『竜の道 二つの顔の復讐者』から『姉ちゃんの恋人』(関西テレビ・フジテレビ系)に、志尊淳さんが『天使にリクエストを~人生最後の願い~』(NHK)から『極主夫道』に、筒井道隆さんが『半沢直樹』から『24 JAPAN』(テレビ朝日系)に連続出演。
その他でも江口洋介さん、斉藤由貴さん、田中哲司さん、上白石萌音さん、中村アンさん、磯村勇斗さん、細田善彦さん、大友花恋さんなど、若手からベテランまで各世代の俳優が前クールから休みなく連続出演しているのです。
これまでバイプレーヤーの中には積極的に連続出演する人もいましたが、ここまで多いのは、やはり新型コロナウイルスの感染拡大による影響があるから。「収録がストップし、放送がズレたことで、連続出演になってしまった」というケースが多いようなのです。
連ドラの連続出演は何が難しく、俳優にはどんな苦労があるのでしょうか。また、視聴者はどこに注目して見ればいいのでしょうか。