東京六大学野球の華、早慶戦。今から117年前の1903年の秋、“陸の王者”慶應に届いた“覇者”早稲田からの挑戦状が始まりとなり、ここから1世紀以上にわたる熱戦が繰り広げられてきた。
今年のプロ野球ドラフト会議では、史上初めて早慶それぞれのエースがドラフト1位指名され話題をさらったが、これまでもこの「伝統の一戦」で戦った名プレーヤーたちの多くはプロ野球へと進んできた。しかし肝心のプロでの成績は「早稲田の圧勝」となっていることをご存じだろうか。
表は戦後、早慶両校出身のプロ野球選手の一覧である。早稲田出身者が多いのは一目瞭然だが、活躍度でも早稲田が勝っている。
まず一つの成功の基準といわれる、10年以上プロにいた選手は早稲田が34人(全体の約30%)、慶應は14人(同24%)。名球会入りは早稲田には3人(谷沢健一=退会、鳥谷敬、青木宣親)いるのに対し、慶應は0。MLB経験者も早稲田は3人(小宮山悟、和田毅、青木)いるが、慶應は不在。
さらに直近で一軍に定着し、レギュラーとして活躍した選手では、早稲田には昨年から楽天の主将を務める茂木栄五郎(2015年入団)やロッテの中村奨吾(2014年入団)がいるが、慶應は高橋由伸(1997年入団)まで遡ることになる。
※週刊ポスト2020年11月30日号