11月8日、秋篠宮さまが皇嗣となられたことを示す「立皇嗣の礼」が行われる。現在、秋篠宮さまは皇位継承順位第1位であるが、一方では「天皇家の長女」である愛子さまを天皇に推す声も大きい。世論調査では約8割が女性天皇を容認している。
そんななか、立皇嗣の礼が行われることで、「愛子天皇」論に大きな影響があるという。
「立皇嗣の礼は、次の天皇の存在を国内外に示す儀式です。一度、次の天皇をお披露目したにもかかわらず“愛子さまを天皇にします”とするのは、国際的にわかりにくい。そういった意味で、立皇嗣の礼は天皇の『男系男子』維持に重要な意味を持つんです」(皇室ジャーナリスト)
政府は立皇嗣の礼が終了後、女性天皇・女系天皇の是非を含めた安定的な皇位継承の議論に入るとしている。
「女性天皇容認の世論は大きいですが、男系男子維持を強く望む声もある。菅首相は“男系継承の重みを踏まえる”と発言しており、踏み込んだ議論はしないでしょう。現状、少なくとも悠仁さままでは男系男子を維持できます。
天皇陛下が高齢となられ上皇陛下のように譲位を決断されたとき、同じくご高齢の秋篠宮さまに譲位されるのか、秋篠宮さまを飛ばして悠仁さまに譲位されるのか。そうした議論が生まれるときにようやく、女性・女系天皇についても踏み込んだ議論が行われるのではないでしょうか」(別の皇室ジャーナリスト)
将来、懸念されるのが悠仁さまを支える皇族方が少なくなることだ。現行の制度では女性皇族は結婚後、皇室を離れられるため、皇室の先細りは避けられない。そのため、「女性宮家」の創設を望む声も大きい。
「紀子さまは、眞子さまと佳子さまに結婚後も皇室に残って悠仁さまを支えてほしいとお考えだそうです。眞子さま、佳子さまがご結婚される前に女性宮家の創設が認められれば、おふたりは結婚後も皇室に残られる。秋篠宮家の長男を長女と次女が支えるという、盤石な“秋篠宮家体制”が生まれる可能性もあるんです」(前出・別の皇室ジャーナリスト)
秋篠宮家が「天皇家」になるその日、天皇の血統である「皇統」が変わる。秋篠宮家の誰かが天皇となられた時点で、天皇家の“本家”が移ることになるのだ。
「秋篠宮さまが天皇となられ、女性宮家が創設されて眞子さまが皇室に残られていた場合、『天皇家の長女』は愛子さまではなく眞子さまです。さらにその後、女性天皇が容認されることになれば、眞子さまや佳子さまにも皇位継承順位がつく。愛子さまは天皇家の長女ではないので、“眞子さまや佳子さまは、愛子さまより継承順位が上”というお立場の逆転が起きるのです」(前出・別の皇室ジャーナリスト)