発端となった8月のスキャンダル以降、彼は退所か残留かで大きく揺れていた。ある人には「辞めませんよ。亀梨(和也・34才)とのコンサートもやりたいから」と言えば、ある人には「10月には辞めたい」とこぼす。彼の決断は、多くの人に相談し、逡巡して悩みながら下されたものだった──。
11月10日、山下智久(35才)が、10月31日付けでジャニーズ事務所を退所していたことを発表した。これで昨年7月にジャニー喜多川さん(享年87)が亡くなって以降、中居正広(48才)やTOKIOの長瀬智也(42才・来年3月末で退所)に続き、7人目の退所者の発表となったが、山下の退所に至る経緯はほかの誰とも異なる。
「退所の事後報告は極めて異例です。山下さんは今年8月に起こした未成年女性との飲酒&お持ち帰り騒動で、活動自粛中でした。自粛期間は年内いっぱいとも報じられていましたが、10月27日、ハリウッド映画のオファーが舞い込んだんです。事務所に在籍していると撮影に参加できないため、退所を決断。11月1日には撮影場所のカナダに飛びました」(芸能関係者)
オファーからわずか4日でのスピード退所。表向きそう見られるが、活動自粛中ずっと進退について考えていたという。
「8月の未成年飲酒騒動が起きてすぐ、山下さんのおばあさんが亡くなったんです。6月におばあさんが体調を崩したときは気が気じゃなく、忙しい仕事の合間を縫ってお見舞いに行ったほどでした。
お葬式は騒動の直後だったこともあり、とても動ける状態じゃなかったそうです。悩んだ末、葬儀を泣く泣く欠席したんです。そんなこともあり、自粛期間を無駄にはしないと、山下さんは真剣に自分と向き合い続けたそうです」(山下の知人)
山下は数年前から退所の時期をうかがっていたともいわれている。顔の広い彼は芸能界以外の人脈も豊富に持ち、今後を見据えて動き始めていたという。ただ、それに違和感を覚えた関係者もいた。
「特にここ2年ぐらいは、心ここにあらずなときが多かったように思います。打ち合わせや撮影中にも、誰かと長電話をすることが増えた。現場では“山Pの電話待ち”という休憩時間もありました。電話中の山下さんは、ずいぶんかしこまった様子で最上級の敬語を使っていました」(テレビ局関係者)
その電話の相手とは、50代の実業家・A氏。幅広い人脈を持つ山下だが、なかでもA氏に対する心酔ぶりはかなりのものだったという。
「Aさんに呼び出されたら、深夜でも彼の自宅に飛んでいくほどでした。“これは普通の友人関係ではなさそうだ”と、山下さんの周囲は心配していたんです」(前出・山下の知人)