読売テレビの諸國沙代子アナは、東大農学部卒で「ミス東大」にも選ばれた才媛だ。なぜ日本一の難関大学からアナウンサーを目指したのか。
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アナウンサーという仕事を意識したのは小学生の時です。仲が良かった同級生がミュージカル『アニー』のオーディションに合格し、「彼女のように頑張っている人にインタビューして、その姿を伝えたい」と思ったことがきっかけでした。
でも、中高生の頃にいわゆる反抗期に入って(苦笑)。世の中の“成績が良ければ立派”という風潮に疑問を感じ、何のために勉強するのか分からなくなった時期もありました。そんな時に両親がカナダ留学に行かせてくれて視野が広がり、大学に進学したいと思えるようになったんです。趣味の料理を農業や水産業全体のマクロな視点から学びたいと思い、それが最も実現できそうな東大の農学部に進学しました。
水産系の研究室に所属して牡蠣について卒論を書いたのですが、入社後に舞鶴の天然牡蠣を取材した時は、漁師さんとの会話が弾みました。
学部1年生の時にはミスキャンパスに出場しました。広告研究会に誘われて、それまで人前に立った経験がなかったので、度胸を身につけたいと思って参加したんです。今思えば「大勢が協力してイベントを作り上げる」という点で、番組制作に繋がるものがあったように感じています。
10年近く前のことなのに、ミスコンをきっかけに興味を持ってくださる方もいてありがたいです。当時は30kg台だった体重が、入社2年で10kg以上も増量し、たくさん食べるイメージがついたことで、恐れ多くも“関西の水卜麻美アナ”と言っていただくようにもなりました。