立皇嗣の礼を経て、皇位継承第1位であることを内外に宣明された秋篠宮皇嗣は、11月30日に55歳の誕生日を迎える。誕生日に合わせて発表される記者会見は11月20日に収録されたが、その席で注目されたのは、長女である眞子内親王の結婚問題だった。婚約が内定している小室圭氏は現在、アメリカで弁護士資格を得るための勉強中だが、結婚問題が暗礁に乗り上げるきっかけとなった一家の金銭問題は解決に至っていない。
『週刊ポスト』(11月27日発売号)では、記者会見の席で秋篠宮皇嗣が「2人に結婚の意思があるのなら、親として尊重する」と語ったことをいち早く報じた。その1週間前には、眞子内親王自らが、小室氏との関係について、お互いに「かけがえのない存在」であり、結婚は「生きていくために必要な選択」であると公言していたから、娘の決意を前に、父としてそれを認めた形となった。
上記記事では、秋篠宮家の公用車が、皇嗣が使用するものにしては傷が目立ち、秋篠宮家が国民の目を気にして質素な暮らしを貫いているように感じられると指摘している。それについては、記者会見で皇嗣の口から、自身の立場についての考えが語られていた。
「秋篠宮殿下は、『皇嗣』という称号について、内廷皇族ではなく独立した宮家を持つ立場からすると、皇太子や皇太弟といったものとは違うという考えがあるようです。宮家を持たない、いわゆる『天皇家』が内廷皇族に当たるわけですが、これまでは親子関係で成り立ってきたため、皇位継承第1位が天皇の弟で宮家を持つというケースは想定されていなかった。現在でいえば、上皇陛下ご夫妻と天皇一家が内廷皇族になりますが、そこに入らない秋篠宮殿下には、慣例とは違う称号があったほうがいいということでしょう。わざわざ内廷の皇位継承者との違いを述べられたのは、立皇嗣の礼を終えられても、立場としては秋篠宮家の当主で変わらないというお気持ちなのでしょう」(皇室記者)