目覚ましい活躍でお茶の間スターとなった「お笑い第7世代」の芸人たち。「第7世代」という言葉は、大阪のローカルラジオ『霜降り明星のだましうち』(ABCラジオ)における霜降り明星・せいやのコメントがきっかけだった。
その時の発言は、霜降りが出演していた『新しい波24』や『AI-TV』(いずれもフジテレビ/2017~2018年)での共演メンバーをはじめ、YouTuberなどの同世代クリエーターを巻き込み、シーンを盛り上げていきたいという趣旨のものだった。
おそらく、せいや自身も「第7世代」という言葉がここまで一人歩きするとは予想していなかったろうが、この言葉によって新たな若手芸人が活躍の場を得たことも事実だ。固定されがちであったお笑いシーンに新たな風を吹かせたことは、一つの功績だろう。
そんな若手芸人のなかでも、ひときわ活躍が目立つのが、霜降り明星の“同期芸人”たちだ。吉本興業では大阪NSCの33期、東京NSCの16期にあたり(せいや・粗品ともに養成所であるNSCの卒業生ではないが、「NSC33期」と同期扱いとなっている)、他事務所も含めると錚々たるメンバーとなっている。
代表的な面々には、コロコロチキチキペッパーズ、ゆにばーす、しゅんしゅんクリニックP、女性ピン芸人・堀川絵美(以上、吉本興業)、ハナコ、平野ノラ(以上、ワタナベエンターテインメント)、カミナリ(グレープカンパニー)らがいる。
これから“ネクストブレイク”するであろう、霜降り同期芸人(大阪NSC33期/東京NSC16期)の面々について、お笑い好きの在阪記者は、こう分析する。
「今、よしもと漫才劇場で好成績を残しているのが、2020年のキングオブコント決勝に出場した『滝音』です。彼らも、南海キャンディーズ・山里亮太や霜降り明星・粗品、あるいは銀シャリ・橋本直のように、ツッコミのワードセンスで笑わせる芸風が魅力。なかでも独特な高音ボイスで、一人称が『あたし』というツッコミ・さすけは大阪大学出身のインテリ芸人でもあります。
お茶の間のスターになりたい、といった野心は見えず、劇場のトークコーナーでは『お笑いをしている今が幸せ。今まさに芸人になりたいという夢が叶っている状態』と語る謙虚な一面も、他の芸人たちとは違う魅力かもしれません」