その仕事ぶりは「プロそのもの」。決して途中では投げ出さない人
視聴者の皆さんにどう見えていたかはわかりませんが、TBS時代もプロとして、あらゆるジャンルの仕事を超人気アナとして“ひとりで”こなしていた麻耶チャン。一度、同期の高畑百合子アナ(40才)に「このままじゃ、死んじゃう」と弱音を吐いたと聞きました。それでも、ずいぶん社歴を重ねてからも、新人のように体を張った仕事をこなしてきました。
フリーアナとなり、「セント・フォース」に所属してからも、当時後輩だったTBSアナの山本里菜サン(26才)と某コンビニのWebCMにぶりっ子丸出しで出演したり、同じく後輩で麻耶チャンとキャラがかぶっている寺田ちひろサン(32才)に珠玉のアドバイスをしたり……と、麻耶チャンは「プロフェッショナル」だった。
決して、途中で投げ出すことなんてなかったし、フリーになった直後に担当した報道番組が1年で終了してしまったときも彼女は本当に悔やんでいたのです。繰り返します。彼女の仕事ぶりは「プロそのもの」だったのです。
だからこそ、今回のさまざまな報道を『バイキングMORE』(フジテレビ系)で扱うことになった際も、麻耶チャンは『直撃!シンソウ坂上』(同)を通じて、ここ数年の心情を特に親身に聞いてくれていた坂上忍サン(53才)にメールで真相を伝えています。直近の仕事の流儀も「プロ」なのです。ですから、TBSの番組を降板した背景には、麻耶チャンの心が揺れに揺れてしまう、よほどのことがあったと私には思えます。
以前、私が新聞のコラムで「小林麻耶はもう大丈夫」と書いたときは麻耶チャンが「生島企画室」に入ったタイミングで、麻耶チャンもその内容をとても喜んでくれました。でも100%「大丈夫」ではなかったのかな……と。
最愛の妹さんが自分の傍らからいなくなってしまってから、麻耶チャンの時間経過が、夫の市川海老蔵サン(42才)よりも遅く、時には止まってしまうことも、麻央さんの一周忌、「セント・フォース」さんが尽力して開いてくださった「偲ぶ会」の席でも目の当たりにしました。
いま、麻耶チャンが、ご主人の「あきら。」さんに寄り添っているときがもっとも安らぐのは厳然たる事実。そのご主人が麻耶チャンの仕事場にいらしていたことも、私は言われているほど変なことだとは思っていません。
この10日余り、私がお話しした人たちは麻耶チャンの幸せを心から願っていました。そういう人たちがたくさんいることだけは忘れずにいてほしい。いずれは、生島ヒロシさん(69才)がおっしゃった「グレート・リセット」を私も望んでいますが「いますぐ」でなくていいと思います。麻耶チャンのペースで、ゆっくり、ゆっくりと。麻央さんのためにも。
構成■山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『バイキングMORE』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2020年12月17日号