11月に発表されたスーパーコンピューターの性能ランキングで2度目の世界一となった「富岳」。理化学研究所と富士通が共同開発したこのスパコンが今、コロナ対策でフル稼働している。世界一の“頭脳”が弾き出した冬の感染対策とは――。
理化学研究所計算科学研究センターの広報担当者が語る。
「来年度の共用開始に先立ち、富岳をコロナ対策のために優先的に提供しています。世界一の計算速度を駆使して様々なシミュレーションを行ない、感染防止に役立てていただくのが狙いです」
11月末には布・ウレタン製と不織布製のマスクの性能を比較。よりウイルス飛散防止効果が高いのが不織布製マスクであることを示し、新聞など各メディアで報じられた。
「富岳」が弾き出した、コロナ対策に関するデータはこれだけにとどまらない。
乗り物の座席では「リクライニング」に注意
帰省や旅行など移動が増える年末年始は交通機関での感染対策が重要だが、これについて富岳が意外なデータを示した。
飛行機の客室内において、座席の「リクライニング」を倒すと感染リスク大だと算出したのだ。