コロナ禍の恋模様を描いた新感覚のラブコメディ『#リモラブ ~普通の恋は邪道~』(日本テレビ系、水曜10時)で、ヒロインの恋の相手役を演じている俳優・松下洸平が注目を集めている。なぜ視聴者は彼に魅了されてしまうのだろうか。
松下といえば、2019年9月から2020年3月にかけて放送されたNHK連続テレビ小説『スカーレット』で人気を博したことも記憶に新しい。登場人物の十代田八郎(そよだ・はちろう)役を演じた彼に多くの視聴者は魅了され、SNS上では“沼のようにハマる”ことを意味する「#八郎沼」なるハッシュタグも飛び交った。
女優の波瑠が主演を務める『#リモラブ』では、『スカーレット』と同じく脚本家・水橋文美江が脚本を担当。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)が必要となるなか、波瑠が演じる主人公・大桜美々(おおざくら・みみ)と松下演じる青林風一(あおばやし・ふういち)のSNSを通した恋の行方が描かれる。
今回も“沼”にハマったファンが続出しているようだ。SNS上では「#青林沼」「#風一沼」「#あおちゃん沼」といったハッシュタグが乱れ飛び、「ハマっちゃった」「沼から出れません」「キュンです」「失神しそう」と興奮気味の感想が続々と寄せられている。
なぜ松下は視聴者を魅了してしまうのだろうか。『#リモラブ』を継続的にレビューし、自らも「#あおちゃん沼」にハマりつつあるというライターのふくだりょうこ氏は、彼の自然な演技力に着目する。
「松下さん演じる生真面目で不器用な青林と、波瑠さん演じる美々は最初、互いに『恋の相手としてあり得ない人』という関係でした。
SNSのみのやりとりで次第に想いを深めていった美々に対し、青林はもともと彼女もいました。そこからいかに自然に美々へと気持ちが移ろっていくのか、というのがストーリー展開としては難しいところだったのではないかと思います。
生真面目なはずなのに、少し間違えれば『ただの流されやすい男性』に見えかねません。しかし、松下さんはそうした心の動きを、少しずつ表情が和らいでいく様子でハッキリと示し、自然な流れで表現したんです」(ふくだ氏)