住所を入力するだけで、その場所の地盤の強さを点数化して表示するネット上のサービス「地盤カルテ」が話題だ。
「地盤カルテ」の点数は、【A】地盤改良比率(補強工事の度合い)、【B】浸水リスク、【C】地震による揺れやすさ、【D】土砂災害リスク、【E】液状化リスクの5指標を総合評価して算出。地盤カルテを提供する「地盤ネットホールディングス株式会社」の独自データに加え、全国各自治体のハザードマップや国土地理院が作成したリスク区分などをもとに弾き出しているという。「地盤カルテ」の特徴は、全国各地の地盤スコアをピンポイントで調べられることにある。そこで、多くの人が集まる場所を調べてみた。
世界一高い電波塔(634m)・東京スカイツリー(東京都墨田区)のスコアは40点。土砂災害のリスクは低いが、それ以外は全て4の高リスクとされる。大阪のシンボルタワー・通天閣(大阪市浪速区)は65点と平均的。浸水、地震の揺れ、液状化のリスクがいずれも3(中)だ。
来年、東京五輪のメイン会場となる新国立競技場(東京都新宿区)は45点。大規模な地盤改良工事がニュースになったが、巨大な建築物は地盤に負荷をかけるだけに不安を感じさせる数値だ。
高スコアを残したのは政治家の集う国会議事堂(東京都千代田区)で、千代田区全体のスコア(59.96)を大きく上回る80点だった。
東京の海の玄関口である「豊洲市場」は40点。湾岸地域の埋立地ゆえ、地震、浸水、液状化と全てのリスクが4と高めだった。「住みたい街ランキング」で毎年トップ10に入る吉祥寺駅周辺(東京都武蔵野市)は90点。