人と会うのが困難になった時期ながら、“いや今だからこそ、再婚相手を見つけたい”“結婚諦めていたけど、やっぱりパートナーを見つけたい”と、婚活イベントに足繁く通う男女が増えている。婚活イベント最大手・エクシオジャパンの広報担当によれば「特に人気のイベントは『再婚希望&理解者向け』と『60・70歳代編』で今年8月から10月の参加者の割合は前年比169%増です」という。
自身もバツイチで再婚を考える本誌・週刊ポストの40代女性記者は、趣向の違う様々なイベントに参加し、コロナ禍ならではの男女の人間ドラマを見た。
風吹ジュン似も、岡田晴恵似も
朝から冷たい雨が降りぐっと冷え込んだ10月末日。こんな日に婚活イベントに来る男女はいるのか……と私は不安になりながら会場に向かった。しかし、「【プレミアムフライデー特別企画】50・60歳代中心編【全員の異性とお話が可能!】」と銘打ったイベントは男女6人ずつの定員が埋まっていた。
テーブルの斜め向かいに座った男女の間にはアクリル板が置かれている。会場に入るときから出るときまでマスク着用が義務づけられるという「徹底したコロナ対策」のもと、イベントは開始した。前出・エクシオジャパン広報担当は言う。
「緊急事態宣言の出た4~5月は完全休業しましたが、6月からイベントを再開しました。参加者人数を抑えたり、対面席にはアクリル板を設置したり、常時換気している旨をアナウンスしているうちに参加者が戻ってきて、今では、平日19時以降の時間帯でほぼ毎日、週末は昼間と夕方の2部制で行なっていますが、その会のほとんどが定員に達しています」
60代男性に参加理由を聞いた。
「10年前に妻に先立たれた時は再婚なんて考えてもみなかった。でもやっぱりここ数年は寂しくもなってきたし、特にコロナが始まってからは自分も感染するんじゃないかと不安と心細さを感じるようになった。こんな時代だからこそ、励まし合って生きていける女性がいるといいなぁと思って、こういったイベントに参加するようになったんです」
参加者が全員記入するプロフィールカードには職業や勤務地、年収などの他に結婚をしたいかどうかについて書く欄もあり、「1年以内に」「じっくり付き合ってから」「いい人がいれば」のどれかに〇をつける形式になっている。参加者は、このカードに書かれた内容を互いに見せ合って会話をする。