美智子さまを深く敬慕される雅子さまにとって、そのお姿は強く印象に残っているだろう。御代がわり直後に急に新しいことを始めては、美智子さまが築かれた平成流を壊すことにもなりかねない──そんな遠慮もおありだろう。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんはいう。
「いまはまだ、令和皇室の特徴は見えません。即位関連の行事が終わった直後にコロナ禍に見舞われ、終息の見通しが立たない中で、両陛下はさまざまな形での活動を模索されている最中だと思います。
コロナ終息後は、現地へ足を運ぶことを基本としながら、オンラインも活用されるのではないでしょうか。被災地訪問では代表的なところに足を運び、ほかの避難所とはオンラインでつなぐということも考えられます。今後も試行錯誤を続けていかれるでしょう」(山下さん)
12月9日、雅子さまは57才の誕生日を迎えられた。それに伴い発表された文書では、次のように綴られた。
《これからも、陛下のお務めの重さを常に心にとどめ、陛下をお傍でお支えできますよう、また、皇后としての務めを果たすべく、健康の一層の快復に向けて努力を続けていきたいと思います》
後ろではなく、隣に並んで陛下を支える──そんなお気持ちが滲んだお言葉だった。
※女性セブン2021年1月7・14日号