国内

天皇陛下の動画メッセージ 雅子さま同席に「美智子さまの壁」

2020年一般参賀では、両陛下並んでお姿を見せられた(2020年1月、東京・千代田区)

2020年一般参賀では、両陛下並んでお姿を見せられた(2020年1月、東京・千代田区。時事通信フォト)

 それは歴代の天皇にとって初めてのこと。熟考を重ねられた上でのご決断だったことだろう。12月10日、天皇陛下が新年にあたり、国民に向けたビデオメッセージを出されると発表された。例年であれば、皇居で新年一般参賀が行われ、陛下が宮殿・長和殿のベランダから直接、集まった国民に向けてお言葉を述べられるはずだった。

「2021年は、新型コロナの影響で一般参賀は中止になりました。それに代わるものとして選ばれたのがビデオメッセージ。もちろん、陛下のご意向もあるでしょうから、国民とのつながりを何より大事にされる陛下らしいご決断だと感じました」(宮内庁関係者)

 ビデオによって天皇のメッセージが出されたのは、これまでに2回しかない。上皇陛下が2011年の東日本大震災の直後に出されたものと、2016年に退位のお気持ちを表明されたものだ。いずれも上皇陛下がおひとりで、カメラのむこうの国民へと語りかけられた。最後のビデオメッセージから約4年半。御代がわり後にビデオメッセージが出るのは、今回が初めてとなる。

「映像が公開されるのは1月1日か2日の見通しです。注目されるのは“雅子さまも一緒に映られるのか”ということ。雅子さまもご一緒に映られ、陛下と並んでメッセージを出されれば、それは“皇室史上初”の試み。宮内庁は、雅子さまは同席されないとは明言しておらず、充分ありえます」(別の宮内庁関係者)

「平成流」を壊しかねない

 多くの期待が寄せられる「雅子さまのビデオメッセージご同席」。だが、皇室史上初の試みまであと一歩となったいま、そこに立ちはだかる「壁」があるという。美智子さまが築いてこられた、「平成流」という壁だ。

「新型コロナで両陛下がお出ましになる機会が減り、発信の場が減っていることを深く憂慮されているのはほかでもない美智子さまです。ですから、両陛下が新しい発信方法を試みることにも、理解を示されているはずです。

 ですが、宮内庁内部には前例踏襲にこだわり、上皇ご夫妻の築かれたものを壊しかねないと、これまでのやり方を優先する雰囲気が少なからずあります。そのため、宮内庁はオンライン利用に消極的といわれてきた。加えて、新しいことを行い、批判が生まれることを懸念している面もあるんです」(皇室ジャーナリスト)

 上皇陛下がビデオでメッセージを出された2回のどちらにも美智子さまが同席されることはなかった。震災のたびに被災地に足繁く通われ、祈りの旅を続けてこられた上皇陛下と美智子さま。そうした強いお気持ちをお持ちであれば、ビデオメッセージで美智子さまが同席され、被災地へのお気持ちを述べられてもおかしくなかったはずだ。だが、そうされなかったのが、一歩下がって支える「平成流」なのかもしれない。

関連記事

トピックス

悠仁さまが大学内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿されている事態に(撮影/JMPA)
筑波大学に進学された悠仁さま、構内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿「皇室制度の根幹を揺るがす事態に発展しかねない」の指摘も
女性セブン
ショーンK氏が千葉県君津市で講演会を開くという(かずさFM公式サイトより)
《ショーンKの現在を直撃》フード付きパーカー姿で向かった雑居ビルには「日焼けサロン」「占い」…本人は「私は愛する人間たちと幸せに生きているだけなんです」
NEWSポストセブン
気になる「継投策」(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督に浮上した“継投ベタ”問題 「守護神出身ゆえの焦り」「“炎の10連投”の成功体験」の弊害を指摘するOBも
週刊ポスト
長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
3月末でNHKを退社し、フリーとなった中川安奈アナ(インスタグラムより)
《“元カレ写真並べる”が注目》元NHK中川安奈アナ、“送別会なし”に「NHK冷たい」の声も それでもNHKの判断が「賢明」と言えるテレビ業界のリスク事情
NEWSポストセブン
九谷焼の窯元「錦山窯」を訪ねられた佳子さま(2025年4月、石川県・小松市。撮影/JMPA)
佳子さまが被災地訪問で見せられた“紀子さま風スーツ”の着こなし 「襟なし×スカート」の淡色セットアップ 
NEWSポストセブン
第一子出産に向け準備を進める真美子さん
【ベビー誕生の大谷翔平・真美子さんに大きな試練】出産後のドジャースは遠征だらけ「真美子さんが孤独を感じ、すれ違いになる懸念」指摘する声
女性セブン
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《ベイビーが誕生した大谷翔平・真美子さんの“癒しの場所”が…》ハワイの25億円リゾート別荘が早くも“観光地化”する危機
NEWSポストセブン
公然わいせつで摘発された大阪のストリップ「東洋ショー劇場」が営業再開(右・Instagramより)
《大阪万博・浄化作戦の裏で…》摘発されたストリップ「天満東洋ショー劇場」が“はいてないように見えるパンツ”で対策 地元は「ストリップは芸術。『劇場を守る会』結成」
NEWSポストセブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン