数え切れないほどの名曲を世に送り出した筒美京平さん(享年80)が10月7日に亡くなった。放送作家の山田美保子さんにとって、筒美さんは母校である青山学院大学の大先輩であり、そのショックも大きかったという。筒美さんを敬愛する山田さんが、筒美さんのヒット曲を歌ってきた岩崎宏美(62才)と早見優(54才)を招き、筒美さんの思い出を聞く。
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山田:宏美サンはデビュー曲の『二重唱(デュエット)』から筒美京平先生(以下、先生)の作品が続きましたよね。(楽曲リストを眺めて)本当にどの曲も印象的だし、宏美サンの圧倒的な歌唱力と伸びのある歌声にピッタリ。実は先日出演した『クイズ!脳ベルSHOW』(BSフジ)のイントロクイズに『ロマンス』が出題されたときも、私、真っ先に答えられました。
岩崎:そうやって、皆さんが一曲、一曲を鮮明に覚えていてくださるのは、まさに先生のお力だと心から感謝しています。2020年11月に出演した『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)で、マツコ・デラックスさん(48才)率いるオネエ軍団さんたちの前で『女優』を歌わせていただいたんですけれど……。
山田:拝見しました。マツコさんがこれまで3000回は聴いていて、Stay Home中に1日100回は聴いていた『女優』を釜愚痴ホモ恵サンも「想い出の曲」に挙げられていて。先生の曲の力って本当にスゴイ!
岩崎:私自身、物心ついた頃から口ずさんでいたのが郷ひろみサン(65才)の『よろしく哀愁』やシンシア(南沙織サン・66才)の曲で、調べたらすべて先生の作品でした。小林麻美サン(67才)の『初恋のメロディー』とか、「この歌、好き」って思う曲は何もかも本当に全部!
山田:私も同じです。昔の歌番組は、タイトルの脇に必ず作詞・作曲者名が出ていたじゃないですか。「なんで、いつも同じ人なんだろう」と四文字熟語のように覚えたのが「筒美京平」。
岩崎:1か月に45曲も作っていらしたときもあったそうなので“影武者説”が出たのもわかりますね。私も数えたら80曲も作っていただいていました。でもいちばん多いのは野口五郎サン(64才)。108曲ですって!
山田:五郎サン、デビュー曲は『博多みれん』という演歌でしたものね。でも2曲目に先生の『青いリンゴ』を歌ったことで「新御三家」に名を連ねるんですから、先生は歌手の皆さんの運命を変えたと言えますよね。