貴族の格好で「ルネッサ~ンス!」とワイングラスを重ねるギャグでおなじみのお笑いコンビ・髭男爵。「ひぐちカッター!」で知られるひぐち君(46才)は、今やワインの専門家になっていた。日本ソムリエ協会認定のワインエキスパートを取得し、「日本のワインを愛する会」の副会長も務めている。ワインに精通するまでのいきさつをひぐち君に聞いた。
――2015年11月にワインエキスパートの資格を取得したきっかけは?
ひぐち君:ワインで乾杯するネタをしているので、毎年コンビでボジョレー・ヌーボー解禁イベントに呼ばれていたんです。MCに「今年のボジョレー・ヌーボーのお味はいかがですか?」と聞かれて、知識がないまま「重たいですね」と言ったら、実際の味わいとは正反対の答えだったので失笑されたんですよ。これはワインを勉強しなきゃと思って。
実はぼくはお酒が苦手で、ワインをあまり飲んだことがありませんでした。参考書ではらちが明かないので、ワインスクールを見学しに行ったんです。まだ入会する気はなかったんですけど、スクールの方に「うちはCAさん多いですよ」と言われて即決です(笑い)。
本当にCAさんが多かった。ワインをこぼしてしまったとき、両サイドからパッとハンカチが出てきて、左がJAL、右がANA。さすがでしたね。
――ワインエキスパートの資格を取得するまでに、どんな苦労がありましたか?
ひぐち君:結婚式とスクールに通っている期間が重なったので大変でした。猛勉強中だったので、結婚式の準備は奥さんに任せました。奥さんは安室奈美恵さんの大ファンなので、当日の式になってみたら20曲ほどの音楽全てが安室さんでした(笑い)。
――試験は難しかった?
ひぐち君:ぼくはワインの知識がゼロだったので、ぶどうの品種、畑やワイナリーを覚えるのが大変で、人生でいちばん勉強しました。高校、大学受験も経験しましたけど、それ以上に努力しました。朝から晩までの勉強を半年以上続けました。
それで筆記の1次試験はなんとか受かったんです。1次試験に受かった段階でカンニング竹山さんに話したら、Twitterで祝ってくれたんです。そうしたらネットニュースになって「ワインエキスパートはいつ受かるんですか?」って問い合わせが来てしまった。
2次試験はテイスティングです。白ワイン2種、赤ワイン2種、ワインではないその他のお酒2種の、計6種を当てなければいけません。落ちたらマズイと思ったので、小瓶で売っているその他のお酒もたくさん買って、毎日テイスティングしました。