2021年、大相撲は世代交代の年になるのだろうか。11月には横綱審議委員会が、休場が続く横綱・白鵬と鶴竜に「注意」の決議を出した。来年の初場所は、2人にとって引退か否かという厳しい場所になることが予想される。
ここまで白鵬と鶴竜が休場を続けてきたことに対しては、好角家からも批判が寄せられている。芥川賞作家・高橋三千綱氏は「“横綱の誇り”を忘れた力士は退場願う」と、厳しい口調でこう語る。
「44回の優勝回数を重ね、白鵬自身は横綱として大鵬や貴乃花を超えたと思っているのだろうが、『一代年寄を与える』という声が上がらないのが全てを物語っている。
優勝インタビューで万歳三唱をしたり、平気で審判批判をしたり、横綱としての品格が伴っていない。素行が悪いのは文化の違いで、一番悪いのは最初に日本文化を教え込まなかった親方と相撲協会だが、白鵬にも“横綱としての誇り”が欠落している。
格下の相手に受けて立たず、カチ上げで潰しにいく。こんな相撲を大鵬や貴乃花がやったかといえば、絶対にやらなかった。白鵬は組んでも離れても強いのだから、そこまで姑息な手段を使うべきでない。誰かがそれを教えてやらないといけない。もし横綱相撲で勢いのある若手力士に歯が立たないなら即刻引退すべきです。
鶴竜の置かれている状況はもっと厳しい。一見オールラウンダーに見えるが、速攻に弱いし、“さすが横綱だ”と見る者を魅了する技もない。相撲はエンターテインメント、男の花道なんです。休んでばかりで、観客を沸かせる相撲を取れない横綱が居座る意味はありません」
料理人の神田川俊郎氏は、「白鵬・鶴竜を増長させたのは弱い日本人力士の責任だ」と指摘する。