「ルネッサ~ンス!」で始まり、「○○やないか~い!」とツッコミを入れるスタイルの貴族漫才でブレイクしたお笑いコンビ・髭男爵。執事姿でボケを演じるひぐち君(46才)が、相方・山田ルイ53世(45才)への思い、そしてワイン専門家への道を切り開くまでの紆余曲折を語った。
――新型コロナで仕事への影響は?
ひぐち君:地方営業や企業パーティー、結婚式にコンビで呼んでいただいていたのが、全部なくなりました。男爵さん(山田ルイ53世)とはコンビのお仕事をいただいたとき、数か月に1度会うくらいのペースになりました。家は近所なんですけどね。
――山田ルイ53世さんが作家やコメンテーターとして注目されたことに、ジェラシーもある?
ひぐち君:コンビを始めた当初から能力差は感じていたので、全くないですね(笑い)。。ネタは全て男爵さんが書いていますし、約20年前にデビューしてすぐ『進ぬ!電波少年』(日本テレビ系)に男爵さんだけ出演したんです。1年くらい取り残されたときに1人は慣れました。
もちろん当時は焦りましたよ。相方が毎週テレビに出ているので、事務所から「おまえもなにかやったほうがいいぞ」と言われて、ブリーフ一丁でネタをやったりしたんですけど、全然ウケなくて(苦笑)。
特技を身につけようと、その1年間で映画を100本見て詳しくなろうと考えました。当時はレンタルビデオの時代です。レンタル期間は1週間ですが、バイトや芸人の先輩のお誘いで飲みに行ったりもするので、なかなか見れなくてすぐに返却日が来てしまう。1日3本とかまとめて見ていたら、映画の内容が全く記憶に残らないんですよ。それでもなんとか100本はクリアしたのでプロフィールに「映画が詳しい」と書いてもらいました。だいぶたってから我々髭男爵とおすぎさん、ピーコさんの4人で映画紹介をする番組のMCに決まったのですが、その1年しか映画を見ていないので全くわからなくて困りましたね。