新型コロナウイルスのワクチン接種が海外で始まり、春には日本にも……という明るい兆しとともに迎えた2021年。何といっても東京五輪が開催されれば、メインイベントになることは間違いないが、それ以外にも下記カレンダーのように、さまざまな予定が組まれている。
まず、制度面では1月1日施行の「改正育児・介護休業法」と、4月1日施行の「雇用保険法等改正法」および「高年齢者雇用安定法」が、今後の働き方にかかわる身近な改革だ。「改正育児・介護休業法」は、子の看護休暇や介護休暇を取る際に、半日単位でしか取れず、1日の所定労働時間が4時間以下の労働者は取得不可だったのが、改定後は、時間単位で、すべての労働者が取得可能になる法で、それらの休暇が取りやすくなる。
また、後者の雇用保険法等改正と高年齢者雇用安定法改正は、定年を70才に義務づけるものではなく、70才までの人の就業機会を確保するために4月から環境整備を始めるというもの。いわば、人生100年時代、働きたい元気なシニアを後押しする改革だ。
そのほか、1月に大学入試制度が変わり、4月以降には小・中学校などで1人1台のPC端末が配布され、ICTを活用した授業が本格化する。11月には、国産新型乗用車に自動ブレーキ搭載が義務化されるのも見逃せない変化だ。さらに、コロナ禍で公開や開催が延期されたスポーツや催し物、映画、新スポットなどが一気にお披露目となるなど、お楽しみ要素も満載だ。
「特に、映画の人気シリーズの続編が続々と公開予定で、新しいホテルやテーマパークといったレジャースポットの新名所も各地に登場します。2020年末にオープンした『ところざわサクラタウン』(埼玉県)に続き、春に『西武園ゆうえんち』(同)がリニューアルオープン予定ですが、所沢市が若者を中心とした人気スポットになりそうです」(トレンドウオッチャー・くどうみやこさん)
宇宙に目を向ければ、2月にNASAの火星探査機が火星に到着。秋には13年ぶりとなる日本人宇宙飛行士の募集開始など、宇宙ブームに火がつきそうな予感もある。コロナ禍を抑え込むことに成功すれば、2021年ほど楽しみな年はないと言えそうだ。
2021年主な出来事(予定)カレンダー
【1月】
1日:改正育児・介護休業法施行。介護休暇などが時間単位で取得可能に。
16~17日:センター試験に代わり「大学入学共通テスト」導入・実施。(2回目は、1月30~31日に実施)
20日:アメリカ大統領就任式。
23日:映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(新劇場版シリーズの完結作)が公開予定。
●1月中:ソフトバンクロボティクスが配膳・運搬ロボット『Servi』を1月販売開始予定。