2009年に「吟じます」から始まり「あると思います」で締める、詩吟のリズムにのせて下ネタを絡ませたエロ詩吟でブレークした、お笑いコンビ・天津の木村卓寛(44才)。最高月収は390万円にもなったが、その後仕事は激減。芸人を続けながら複数の副業を続けているが、昨年末から意外な副業が増えていた。副業エピソードを木村に聞いた。
――新型コロナによる影響は?
木村:もちろん仕事は減りました。プライベートとしては、料理を作るようになりました。自粛期間中は毎日家にいるようになり、嫁が3食作ってくれていたのですが、それがだんだんプレッシャーに感じて(笑い)。まったく料理をしたことがなかったのですが、週に1日はぼくが作る日を設けました。これまでに生姜焼き、麻婆豆腐、ドリアなどを作りました。「おいしい」と言われるのが本当にうれしくて、それからはどこに行ってもご飯食べたら「おいしい」と相手に伝えるようになりました。
――2016年までの1年間、1時間1000円でおじさまをレンタルできる『おっさんレンタル』に所属していましたが、その翌年からは個人的に1時間5000円の『レンタルおっさん』を立ち上げていますね。
木村:『おっさんレンタル』がとても楽しくて、ここの主催者さんに許可を得て『レンタルおっさん』を始めました。価格を高めの設定にしたので、依頼は月に2、3件くらいです。
印象的な依頼は、ぼくのファンだという宮古島のカップルに呼ばれて、一緒にジョギングや海で泳いだりして遊んだこと。飛行機代もホテル代も相手持ちです。帰るときに泣いてくれて、ぼくもうれしかったし楽しかった。基本は1時間5000円ですが、1泊したので割引きました。
登山同行時のレンタルは1時間3000円と少し低めに設定しています。登山は単純に時間が長くなるのと、元々ぼくが登山好きだから。とはいえ山は危ないので、同行できるのは高尾山などのハイキング並みの山までです。
――レンタルの内容は、1000円時代と5000円でどう変わった?
木村:1000円のほうが変な依頼がいっぱいあっておもしろかったですね。カラオケで3時間B’zの歌を歌い続けてほしいという50代女性のリクエストとか。あの時は喉が千切れるかと思いました。あとは笑ってから出社したいという依頼で、朝6時30分に高井戸のファミレスに行って1時間しゃべりたおした。それで1000円握りしめて帰宅するときには、「変なことしてるな」と思ったものです(笑い)。高額になってからは「上司のお祝いでのサプライズ」などのしっかりとしたリクエストになりました。