1月2日の夜のとばりが下りたあと、一人の男が天皇皇后両陛下の居所のある赤坂御用地に侵入した。1時間ほど御用地内をうろついた後に皇宮警察に逮捕されたが、29歳の男は「皇族に会いたかった」と供述したという。御用地内には、秋篠宮家ほか多くの皇族も住んでいるため、宮内庁や警備当局には緊張が走った。
「男が逮捕されたのは三笠宮邸の近くだったそうですが、迎賓館の門を乗り越えて御用地に侵入してからも、警備当局はしばらく気づかなかった。警備体制がお粗末だったという批判もありますが、皇室担当記者の間では、男の侵入目的が何だったのかが話題になりました。昨年からとかく世論を騒がせている秋篠宮家、ことに眞子さまに対して何かしようとしたのではないかという推測も出ました」(皇室記者)
秋篠宮家の眞子内親王については、恋人である小室圭氏との結婚が暗礁に乗り上げ、それでも昨年、秋篠宮皇嗣が結婚を認める発言をしたことから、それを歓迎する声と反対する声が真っ二つに割れている。御用地侵入男の真の目的が何だったかは不明ながら、当局や担当記者たちが「眞子さまが標的ではないか」と肝を冷やしたのは、そういう背景があるからだ。
宮内庁も、秋篠宮家に対する世論の過熱には神経を尖らせている。侵入事件の前日は元日で、天皇皇后両陛下はじめ皇族は、祝賀の儀など新年行事のために皇居に集まった。そこでも、ちょっとした“事件”が起きていた。
新年の皇族の姿をとらえようと、メディア各社のカメラマンは朝から皇居・半蔵門に集結していた。おめでたい場面の代表取材であり、そうした場所では宮内庁とメディアも和やかな雰囲気になるのが通例だ。周辺の歩道には、一般の奉迎者らもカメラを持って皇族の到着を待っている。職員は報道陣には、皇族がいつごろ到着するか事前に教えるのもいつもの通り。しかしこの日、職員は、両陛下の到着は9時すぎ、愛子内親王は9時半くらい、としたうえで、秋篠宮家については、「ちょっとわからない」と言葉を濁したのである。
そして、両陛下、愛子内親王を乗せた車が予定通りに半蔵門を通過してしばらくすると、職員は報道陣に対して、「秋篠宮ご一家はすでに正門からお入りになったようです」と伝えたのである。