1月10日に初日を迎えた大相撲初場所は、十両以上の16人を含む65人の力士が休場となった。
場所直前に横綱・白鵬の新型コロナ感染が判明すると、協会は全協会員へのPCR検査を実施。九重部屋、友綱部屋の力士らが陽性となり、それ以前に感染が判明していた部屋を含め、全力士665人の約1割にあたる力士が休場に追い込まれたのだ。
「出場力士が少ないから取組開始は通常より1時間以上遅く、十両の土俵入りは東西に9人と10人でスカスカ。呼び出しが土俵の上を掃き清める回数ばかりが多くなっている」(協会関係者)
両国国技館の電光掲示板には、〈休場〉の欄に16人の四股名が並んだが、「このなかに、ひとりだけ“ドサクサ休場”がいる」と厳しい表情で話すのは、若手親方のひとりだ。
「全協会員へのPCR検査で大騒ぎになっていた1月8日に、4場所連続休場(初日からの休場は3場所連続)を明らかにした横綱・鶴竜です。慢性の腰痛を抱えていて、昨年は15日間皆勤したのは3月の春場所だけ。11月場所後には横綱審議委員会(横審)から『引退勧告』の次に重い『注意』の決議を受けていた。
師匠の陸奥親方(元大関・霧島)も、当初は初場所で進退を懸けることになるという認識を見せていたが、フタを開けたら横審の決議をスルーするかたちでの休場です。協会の諮問機関である横審のメンツも丸潰れでしょう」