昨年12月の『M-1グランプリ2020』(ABCテレビ・テレビ朝日系)で優勝したマヂカルラブリー。彼らの独自のスタイルが「漫才か否か」論争を巻き起こすなど大きな注目を集めたが、M-1王者の肩書きを手にしたことで引く手あまたの人気になっている。
写真は、昨年12月下旬に都内のラジオ局から出てきたマヂカルラブリーの2人の姿。少々お疲れの様子だが、コンビ結成13年で最も幸せな年越しとなったことだろう。2021年は、さらに引っ張りだこの1年となっていくのは間違いない。
コンビの中で注目度が高いのは、やはりボケ担当の野田クリスタル(34才)。M-1の前にはピン芸人の日本一を決める『R-1ぐらんぷり2020』(カンテレ・フジテレビ系)でも優勝を果たし、2冠を達成している。高校時代から『学校へ行こう!』(TBS系)の「お笑いインターハイ」企画で活躍するなど、お笑いファンの間では古くから知られた存在で、そのセンスを評価する人は多い。あるお笑い番組ディレクターは「松本人志さんに憧れすぎて、筋力トレーニングをしてムキムキに変貌してしまったほど。お笑いに命を懸けて、のめり込んでいる天才」と評す。
M-1決勝の2本目に「電車でつり革を持たない男」という、無言で床をのたうち回るネタを披露して「漫才論争」を生んだのも、この野田の斬新なアイデアゆえだった。
一方、コンビの中では野田にスポットライトが当たりがちだが、相方の村上(36才)も、お笑い界のエリートであるという。学生時代は、法政大学のお笑いサークルHOSで活躍している。
「当時は、大学お笑いサークルの全国大会で2005年と2006年に連続優勝しています」(お笑いライター)
マヂカルラブリーは野田の才能に惚れ込んだ村上が、コンビ結成を持ちかけて誕生した。村上自身、「彼(野田)にフルベットした」と語るように、村上の野田の才能への信頼は相当なものだ。加えて野田がいつもグイグイ前に出るタイプなだけに、村上はあえて控えめに徹しているが、大きな声で聞き取りやすいツッコミは、同じお笑い芸人たちの間でも高い評価を受けている。
「村上さんのツッコミは的確で声がよく通る。そんな彼の特性を生かしたネタが、『最強ラッパー村上』というネタです。村上さんがラップをするのですが、本物のラッパーかと思うほどリズミカルで聞き取りやすく、ネタの完成度も高くてファンの間では“神ネタ”と絶賛されています。