「BTSはBack to ToShiの略。2021年はバック・トゥ・トシ!」と叫ぶレーザーラモンRGの田原俊彦ブームが終わりそうにない。1月14日、木曜パーソナリティーを務めるSBSラジオ『内山絵里加のふくわうち』の15時台のコーナー『RGのずっと話してたい!』では、2週連続で田原俊彦特集を組んだ。
RGは“全ての起源はトシちゃんにある説”と題し、『It’s BAD』『堕ちないでマドンナ』『イージー・ラヴァー』(フィル・コリンズ&フィリップ・ベイリー)『ラブ・シュプール』と4曲中3曲、田原のシングルを流した。
久保田利伸作曲の『It’s BAD』を「いち早くラップやブラックミュージックを取り入れた曲」と語り、『堕ちないでマドンナ』がインスパイアされた洋楽として『イージー・ラヴァー』も紹介。田原ソングの起源も辿る奥行きの深さを見せた。
“トシちゃんソングのオンエアあるある”を挙げれば、デビュー曲の『哀愁でいと』、日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞した『ハッとして!Good』(ともに1980年)、人気音楽番組『ザ・ベストテン』(TBS系)で年間1位を獲得した『抱きしめてTONIGHT』(1988年)などを放送しがちだ。
しかし、RGは『ラブ・シュプール』(1982年)、『堕ちないでマドンナ』、『It’s BAD』(ともに1985年)を選択。いずれも初期と比べて、売上枚数は落ちている。『哀愁でいと』は71.9万枚だったが、1985年の2枚は10万枚台まで下がっていた。
なぜ、この3曲を紹介したのか。“全ての起源はトシちゃんにある説”の証明に適切な楽曲だったことに加え、もう1つ理由があるのではないか。RGは著書でこう綴っている。
〈成功した人に対して、成功したこと自体を褒める人は多い。だがその人にとっては、努力している過程こそいちばん頑張った時間で、成功の瞬間はその結果にすぎない。成功した瞬間に人はたくさん集まってくるが、努力している時間は孤独な時間だったはずだ〉(著書『人生はあるあるである』・小学館よしもと新書・2016年10月発行)