慰安婦判決に続き、新たな日韓の火種になったのは「お祭り」だった。昨年12月16日、韓国の祭事「燃灯会」がユネスコの人類無形文化遺産に登録された。
燃灯会とは、数多の提灯や燈籠に火を灯して国家泰平を祈る韓国の伝統文化で、毎春、釈迦の誕生日(旧暦4月8日)に合わせて行なわれる。
1990年代以降は巨大な山車がソウルの街中をパレードする「燃灯行列」が行なわれ、全国から人が集まる一大イベントになっている。
問題はこのパレードのスタイルが、青森の「ねぶた祭」と酷似しており、“パクリ説”が絶えないことだ。ねぶた祭といえば300年の歴史を持ち、紙で作られた巨大な山車灯籠(ねぶた)と共に人々が街中を練り歩く日本の重要無形民俗文化財。2005年にソウルで開催された日韓国交正常化40周年イベントにねぶた祭の実行委員会が参加し、お囃子や踊り方の講習をしたこともあり、2つの祭の類似性がネット上で指摘されてきた。
日韓問題に詳しいジャーナリストの室谷克実氏が言う。
「燃灯会そのものは1000年以上前から韓国で行なわれてきた仏教行事ですが、巨大な山車がパレードするのは最近の話。そのスタイルはねぶたのほうがずっと先なので、これを参考にしたのではないかと言われているんです」
政界でも、自民党の片山さつき議員が過去にこのねぶた祭と燃灯会の類似についてブログで触れ、〈青森ねぶたも申請登録すべき〉〈日本の文化を守り、その価値を正しく認識させるために、今までのようなお人好し路線はダメ〉と綴った。