国内

期待裏切り続ける菅首相 岸博幸氏が「今でも適任」と考える理由

岸博幸氏は菅義偉・首相のどこを評価?(時事通信フォト)

岸博幸氏は菅義偉・首相のどこを評価?(時事通信フォト)

 就任当初は高い支持率を誇っていた菅義偉・首相。多くの識者からも手腕を期待されていた。しかし、コロナ対応に失敗して指導力不足が露呈すると、支持率は急降下。この現状を、菅氏の能力を高く評価していた識者はどう見るのか。

〈日本経済を立て直すための政治力、実績、精神力を持った人物は菅さんしかいない〉

 国際政治アナリスト・渡瀬裕哉氏は、自身のコラムで高く評価していた。現状をどうみるのか。

「菅政治にはダメな部分と、上手くいっている部分の両極がある。ダメなのはコロナ対応。緊急事態宣言や営業時間短縮により国民の自由を制限するなら補償金を払うのが政治の大原則。一般の方には給付金を配るべきです。消費税減税でもいい。それをやらないから支持率がこんなに下がった」

 大規模な補償などには財務省が抵抗する。渡瀬氏は、菅首相の就任時に〈財務省に安易に屈しないネットワークがある〉と評していたが、現実にはそうなっていない。

「やはり、政権発足直後に解散総選挙を打てなかったことが大きい。選挙に勝った総理大臣であれば長期政権の見通しが立ち、政治家も官僚もついてくる。今後、遅くとも予算成立後に総選挙をやるべきだ」(渡瀬氏)

 では、うまくいっている政策とはなにか。

「就任3か月でデジタル庁という新しい役所を設立する法案をまとめた。地味だが10年以上解決しなかった国と地方の個人情報保護の法令整備も目途をつけた。残念なことにアピール力がないから国民には伝わらない」

 メディアで〈次の総理大臣には菅義偉がベスト〉と発信していた慶應義塾大学大学院教授・岸博幸氏は、「今も適任と思っている」とこう語る。

「菅さんが失敗したのはコロナ対応で、その他のデジタル含めた経済改革のほうはまだ大丈夫です。菅さんに限らず、世界中のほとんどの首脳がコロナ対応については後手後手になっている。アフターコロナを考えて、経済構造改革を実行できる人は菅さんです」

関連記事

トピックス

歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン