小さな部屋、屈強なプロレスラーが浮かない表情で荷物を整理している。不意に幼い頃の家族写真を見た彼は、思い立ったように家庭用のはさみを手に取り、トレードマークの長髪を切った──。これはTOKIOの長瀬智也(42才)が主演する『俺の家の話』(TBS系)の第1話のワンシーンだ。
長瀬演じるプロレスラーが、能の家元である父を介護し、跡を継ぐために現役を引退。長男として、伝統芸能、遺産相続、介護に奔走するストーリー。脚本家は同じTBSで『池袋ウエストゲートパーク』や『タイガー&ドラゴン』など、長瀬とタッグを組んでヒット作を生み出してきた宮藤官九郎(50才)。父役に西田敏行(73才)、物語のキーマンとなる謎の介護ヘルパーを戸田恵梨香(32才)が演じる。
「とにかく登場人物のクセが強い(笑い)。介護と遺産相続というシビアな社会問題を扱いながら、王道のホームコメディーとして成立している。特に戸田さんが演じるヘルパーの“後妻業ぶり”は今後、要注目です」(芸能関係者)
長瀬はこの3月末にジャニーズ事務所を退所し、裏方に回ると報じられている。退所前の“最後の連続ドラマ”にかける思いは強い。
「実はこのドラマ、構想5年の大作です。宮藤さんと長瀬さんは一から一緒にシナリオを練り上げ、キャラ設定から衣装など、細部までこだわる力の入れよう。こんなにマジな長瀬さんを見るのは初めてですよ」(TBS関係者)
長瀬は役作りのため、本物のプロレスラーたちと練習し、半年以上にわたって体を鍛え上げた。その結果、プロレスラー並みのムキムキボディーを手に入れた。
「連日スポーツジムに通い、限界まで鍛え、ステーキも大量に食べていました。『筋肉を付けながら太るのが本当につらい』と言いながらトレーニングをこなし、半年で13kgも体重を増やしたのです」(前出・芸能関係者)