昨今、バラエティー番組に出演し、話芸で視聴者を魅了するジャニーズメンバーが増えている。放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、コロナ禍を笑いに変え、「かっこよくて面白い」を体現するジャニーズの“すべらない軍団”について分析する。
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A.B.C-Zの河合郁人クン(33才)が「見ない日はない」ほど売れています。ご本人いわく、「これまでで、もっとも忙しくさせていただいています」。大きなきっかけとなったのは、昨春オンエアされた『ものまねグランプリ 次世代ものまね芸人&歌ものまねNo.1決定戦』(日本テレビ系)での準優勝。河合クンの“ジャニーズものまね”はファンの皆さんの間ではすでに超有名だったものの、芸人さんだらけの番組にジャニーズのタレントさんが出演することは、かなりのハードルを乗り越えなければならなかったかと思います。
でも、演出の徳永清孝さんがFacebookで明かしたのは、『夜もヒッパレ』(同)のAD時代、稽古のために訪れたリハーサル室で「人懐っこいジャニーズJr.が声をかけてきてくれて仲よくなった」。それが河合クンであり、以来20年近くも親交を続けてきて、ついに徳永さんが演出する番組からオファー。やっと出演が叶い、河合クンも見事に期待に応えたのでした。
念願のコメンテーター仕事も、ほぼ同時に決まり、『ゴゴスマ』(CBC制作・TBS系)のスタジオに座り、コーナーまで持つ河合クンの姿に、「やっと売れたんだと涙した」とは某スポーツ紙のジャニ担男性記者。さらに、「名前と顔を覚えてもらえるように」と出演時は毎回、メンバーカラーの紫に「郁人」のイニシャル“F”のワッペンを付けるようにとアドバイスをしていたのは制作会社「オフィスぼくら」の本間正幸さんでした。
約2年、これを100%守り抜いた河合クンが、いまは違う色の衣装で出演できていることが“出世”の証。あのダウンタウン松本人志サン(57才)も、ほかの事務所の人がやったら笑っていいものかどうか迷う“ジャニーズいじり”を「内部から緩和させていってる」「ジャニーズ(事務所)にとってはすごくいいと思う」と河合クンを高く評価されていました。長年応援してきた私にとってもうれしい日々です。
そういえば河合クンの話芸の高さについては、2014年、『テレ朝SMAPバラエティ部スマシプ!』(テレビ朝日系)にて、ジャニーズJr.が中居正広クン(48才)相手に切々と語ったことが(笑い)。
その中居クンの話芸は、ファンのみならず芸能人全員が認めていると言っても過言ではありませんよね。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)をはじめ、出演者が多い番組を仕切るのが本当にお上手。そうかと思えば、『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)の特別企画『中居&ナイナイの日本一周〇〇の旅』では、芸人の中でもっとも動くと評判のナインティナイン岡村隆史サン(50才)以上に体を張ったり、動いたり、走りまくる姿が印象的でした。中居クン級のタレントさんにあれをやられてしまったら、後輩たちはもっと頑張らねばと思うに決まっていますよね。
最近ちょっと意外な一面を見せてくれているのは、Sexy Zoneの菊池風磨クン(25才)。ドッキリクリエイターとして出演している『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(同)がきっかけですが、これまではクールなイメージを崩さなかった風磨クンが全裸になったり、泥まみれになったりするので驚かされています。
というのも、デビュー直後、私が構成に入っていた『超潜入!リアルスコープ』(同)に出てくれていた頃は、風磨クンだけがまったく言葉を発せず、収録が終わってしまうという日も少なくなかったからです。