接種の公表は、女王自身の判断だった。英国に在住するジャーナリストが言う。
「イギリスでは1日の死者が1000人を超える日も多く、新規患者を受け入れられない病院も急増していた。イギリス政府はテレビやネットを通じてワクチン接種を急ぐよう国民に呼びかけたが、ワクチンの効果や副反応に懐疑的な見方も根強く、なかなか広まらなかった。国民の不安を払拭するために女王が自らの接種をアピールしたという見方が強い」
どちらが国民のためになるのかは難しい判断だけに、宮内庁でも「ワクチン接種を両陛下に勧めるべきか、庁内でも意見は分かれている」(前出・宮内庁関係者)という。
※週刊ポスト2021年2月12日号