中国の人気若手女優の鄭爽氏が、元夫で若手人気俳優の張恒氏との結婚期間中に米国で代理妻の業者と契約し、代理出産で2人の子供をもうけたことが明るみに出て、女優生命が絶望的な状態にさらされていることが分かった。中国では代理出産が法的に禁止されているためだ。さらに、鄭氏は張氏との離婚で、代理出産で生まれてきた2人の子供の養育を放棄しており、張氏が米国にとどまり2人の子供の面倒を見ていることも判明した。
日ごろは芸能関係のスキャンダルなどを報じない国営新華社通信、中国共産党政法委員会、共産主義青年団などの党政府機関も鄭氏の行為を激しく批判しており、とくに新華社は「道徳を失ったスターは職を辞めるべきだ。彼女には金を儲ける舞台に立たせてはならない」などと激しく批判した。極めて異例の事態に、イタリアの高級ファッションブランド「プラダ」は鄭氏との契約を打ち切ると発表した。中国メディアが報じた。
鄭氏は1991年8月22日生まれの29歳。2009年に日本の『花より男子』の中国版ドラマ「一起來看流星雨(流星雨を一緒にみよう)」でデビューし、その美貌と演技で一躍人気スターになり、映画の賞も受賞するなど人気女優の道を歩んでいた。
ところが、元夫の張氏が1月中旬、SNS「新浪微博」に、「自分は米国で幼い罪のない2人の命を預かっているため、米国に滞在しなければならない」などと投稿した。張氏は2019年、鄭氏と米国で結婚生活を送っていた際、代理出産の仲介業者との間でこども2人をもらい受ける契約を結んだ。しかし、2人の結婚生活は長く続かず、昨年には離婚。すでに、この時点で代理妻が妊娠し堕胎期間を過ぎた7か月目に入っており、2人の新生児は張氏が引き取ったという。
代理出産でできた子供について鄭氏自身が「妊娠7か月の2人の子供をおろすことは禁じられている。チクショウ!もうめんどくさい!」などと発言した録音テープが暴露されるなど、鄭氏への批判が強まっていった。
中国共産党の直属機関である「中国網(チャイナ・ネット)」は「結婚、離婚、代理出産、養育放棄のどれも驚かされる情報だ」と伝えている。