早くも中盤戦に突入した2021年の冬ドラマ。テレビ評論家・吉田潮さんは、こんなところに注目している。
「今クールは、ファンタジー、恋愛、刑事、医療、ホームコメディーと、ジャンルが分散していますが、私が注目しているのがファンタジー。『君と世界が終わる日に』(日本テレビ系・日曜22時30分)、『天国と地獄~サイコな2人~』(TBS系・日曜21時)、『知ってるワイフ』(フジテレビ系・木曜22時)と、ファンタジー作がこれだけ並ぶのは珍しい」
漫画家・テレビウォッチャーのカトリーヌあやこさんはオリジナル作品の多さを挙げる。
「『天国と地獄』の森下佳子さん、『俺の家の話』(TBS系・金曜22時)の宮藤官九郎さん、『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系・水曜22時)の北川悦吏子さんほか、作家性が高く個性豊かな脚本家が揃っています。原作がないので、視聴者は結末がわからない。ドキドキさせる作品が多いですね」
カトリーヌさんのイチオシは、正義感あふれる刑事(綾瀬はるか・35才)と殺人鬼(高橋一生・40才)が入れ替わるというドラマ『天国と地獄』。第1話が16.8%、その後も14%台と視聴率トップを快走中だ。
「綾瀬さんと脚本家の森下さんのコンビは『JIN-仁-』(TBS系)でもおなじみ。音楽の使い方や重要なシーンに“チリーン”と鈴の音がするなど、演出もどこか『JIN』っぽい。
怪しい登場人物が多いので“高橋一生さんは実は犯人ではないのでは”“誰が犯人なのか”という考察ができて、ついつい、いろんな人と意見を交換したくなってしまいます」(カトリーヌさん)
現場では綾瀬がムードメーカーになって雰囲気を和ませているという。屋外ロケが長時間に及んだときは、こんな出来事が。