14歳で中国随一の名門、北京大学に入学し24歳で博士号を習得、「北京大学の神童」と異名をとった李書磊・中国共産党中央規律委員会副書記兼国家監察委員会副委員長(57)が、党の最高教育機関である中央党校の実質的なトップである常務(筆頭)副校長に就任したことが明らかになった。
党校の校長は党政治局員兼党組織部長の陳希氏だが、実質的な権限をもって党校を運営しているのは常務副校長だ。李氏は2008年、44歳の時に、党校の校長だった習近平国家主席によって、6人いる副校長の1人に任命され、その後、地方や中央幹部を経験し、古巣の党校に戻ってきたことで、来年の第20回党大会では党最高指導機関である党政治局のメンバーに選出されるとみられる。
李氏は北京大を卒業後、党校文学史教育研究室に配属され、中国の「第5世代の批評家」として大きな評価を受け、「古典を再読する」、「文学の文化的意味」、「私の観世音」などの著書を出版し、中国の学界で大きな影響力をもった。
党校では文学史教育研究部講師、副所長、主任、准教授、教授を歴任。2001年5月まで中央党校党委員会委員、後に研修部長、教育部長を務めた。2008年に習氏に副校長に抜擢され、2014年には習氏の古巣である福建省政府に転勤となり2年務めたあとは、北京に戻り、党中央規律検査委員会副書記(次官級)に昇進し、中央汚職防止調整グループの海外逃走犯追跡作業室長に就いていた。
この間、習氏は2012年11月の第18回党大会で、中国の最高指導者である党総書記に選出され、すぐに反腐敗運動や「中国の夢の実現」などの重要政策を打ち出すが、それらのほとんどは李氏が習近平氏に提案したものだったと伝えられている。