芸能

ビートたけし「オイラは東京五輪開催に反対」の理由を語る

たけし氏は日本の”お祭り体質”を指摘した

たけし氏は日本の“お祭り体質”を指摘した

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の「コロナがどういう形でもやる」という発言には各方面から批判の声が上がった。その後の女性蔑視発言などで進退を巡る議論に発展しているが、開催の可否を判断するタイムリミットも近づいている。

 そうした森会長による東京五輪の強硬開催の意向を「税金の無駄遣いだ」と指摘するのがビートたけし氏だ。新刊『コロナとバカ』の中で、こう分析している。

 * * *

 こんな状態で本当に2021年の東京五輪なんてやるのかな? 最終的にどんな決定になるかは置いといて、そろそろニッポンは「お祭り依存体質」から抜け出したほうがいい。

 サッカーやラグビーのワールドカップにオリンピック、万博、カジノ誘致と、楽しげな“お祭り”をコンスタントに持ってきて、ドンドン経済のカンフル剤にしないと経済が持たなくなってきてる。これじゃあ、いつか弾が尽きちまうだろ。

 それに、イベントそのものの経済効果だって疑問だ。前回の1964年東京五輪のような高度経済成長の時代なら、国威発揚の意味もあっただろうけれど、これから人口がドンドン減っていくニッポンにおいて、五輪みたいなイベントはどこまで意味があるだろうか。

 きっと今回のコロナをきっかけに、今後は五輪開催に名乗りを上げる国が減っていく。2022年の冬季五輪が中国・北京で、2024年のフランス・パリ、2028年のアメリカ・ロサンゼルスまでは決まってるけど、それ以降はなかなか手をあげにくいんじゃないか。

 たとえコロナがいったん収まったとしても、この先こういう感染症がまた発生する可能性は高い。こうなると、五輪を引き受けるのは大きなリスクだよ。カネと手間暇をムチャクチャかけても、それがかえって大損失になっちまうかもしれない。世界各国が、ダチョウ倶楽部みたいに「どうぞ、どうぞ」と五輪を押しつけ合う日がくるのも遠くないだろう。

 今後の五輪招致プレゼンは「我が国がいかに五輪にふさわしくないか」とネガティブな主張をする場になったりして。中国が「ウチはウイルス産出大国ですよ!」と言い出せば、ロシアは「ウチはドーピング大国だし、スパイがウジャウジャいるんでヤバイですよ」なんて応戦してさ。負けじとイタリアやフランス、スペインなんかの欧州勢は「こっちはすぐ医療崩壊しちゃいますから、もし何かあったら……」で、ニッポンは「お・も・て・な・しの余裕がありません!」と、滝川クリステルと旦那の小泉進次郎が涙ながらに訴えかけるというさ。

 で、最終的に開催国が発表されると、その国の代表からはため息が漏れるというオチなんだよ。

 まァ、これが冗談だといつまで言っていられるだろうな。五輪にしろ、万博にしろ、みんな自分の現在の生活に不安を抱えているのに、大企業や政治家ばかりが潤うようなお祭りに税金をガンガン注ぎ込むなんて許されないよ。

関連記事

トピックス

大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
石川県の被災地で「沈金」をご体験された佳子さま(2025年4月、石川県・輪島市。撮影/JMPA)
《インナーの胸元にはフリルで”甘さ”も》佳子さま、色味を抑えたシックなパンツスーツで石川県の被災地で「沈金」をご体験 
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト