新型コロナウイルス感染防止のため、“おうち時間”が増えたことで、テレビ視聴の時間も増えているという。ドラマ制作においては、感染対策のための撮影時の制約はあるものの、各局が視聴者獲得に燃え、下馬評の高いドラマをそろえた。しかし、早くも明暗が分かれ始めているようだ。
視聴率で言えば、綾瀬はるか主演の『天国と地獄』(TBS系)は、第1話が16.8%、その後も14%台と視聴率トップを快走中だ。一方、深夜枠ではあるが、池脇千鶴が疲れ果てた40才のOLを演じる『その女、ジルバ』(フジテレビ系)も、その迫真の演技が話題となっている。
一方で、テレビ評論家・吉田潮さんと漫画家・テレビウォッチャーのカトリーヌあやこさんがともに「今後、視聴率が下がりそう」と予測するのは、竹内涼真(27才)主演の『君と世界が終わる日に』(日本テレビ系)だ。
引き裂かれた恋人たちがゾンビに占拠された世界を生き抜く姿を描いた「サバイバルラブストーリー」だが、肝心のゾンビに不満が続出。
「ゾンビが少なすぎて、迫力がない。生存者の方が多いから“力を合わせれば勝てるのでは?”とツッコミたくなります」(吉田さん)
カトリーヌさんは配信方法に疑問を抱く。
「シーズン2はHuluでやるのが決まっている点がガッカリ。Huluまで追いかけない人は“もういいや”と思ってしまうかも。ただ、生存者が亡くなる度に、新しいキャストがどんどん投入されるようなので、今後とてつもない人気キャストが登場すれば、一気に火が付く可能性もあります」(カトリーヌさん)
『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系)の評判もイマイチだ。数々の恋愛ドラマをヒットさせてきた北川悦吏子さんのオリジナル脚本で、菅野美穂(43才)、浜辺美波(20才)が主演とあって期待値は高かったが、吉田さんは「私にはついていけない」と話す。
「固有名詞が立て続けに出てくるセリフが聞き取りづらいし、オタク話にもまったくついていけない。
たとえば“ユーフォーでアニメ化とか”っていうセリフがあったんですけど、ユーフォーって何かと思ったら、『鬼滅の刃』を作った『ユーフォーテーブル』っていう総合映像プロダクションのことだった。“お客さん、うちにオバサンは入れないよ”と日テレに門前払いされたみたい。悲しい気分ですよ」(吉田さん)