政治家やアスリートも続々“参戦”する大騒動となった森喜朗氏の失言問題。コラムニストの石原壮一郎氏が考察した。
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ついにというかとうとうというか、辞任という展開となりました。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗元会長の「女性差別発言」があったのは2月3日。批判は日を追うごとに高まり、11日のお昼頃に「辞任の意向を固めた」と報じられました。
森氏のあの発言は、言うまでもなくとんでもないものでした。ただ、辞任したことで、あの発言が象徴している「日本社会の問題点」が解決したわけではありません。森氏の辞任で留飲を下げてしまったら、結局「失言を叩きたかっただけ」ということになります。
あの発言のベースになっている根深い差別意識は、はたして人ごとでしょうか。「いっしょにするな!」と怒る人もいそうですけど、差別意識や固定観念というのは、なかなか厄介です。自分の中にも「森喜朗」がいるかもしれません。
こうなった今だからこそ、せっかくの騒動を反面教師にさせてもらいましょう。「無自覚な差別主義者」というタチの悪い存在にならないために、我が内なる〈森喜朗度〉を判定するチェックテストを作ってみました。10の項目のうち「YES」と思うものはいくつありますか。正直にお答えください。
◆我が内なる〈森喜朗度〉チェックテスト
【1】あの発言を聞いて「まったく、これだからジジイ世代は」と思った
【2】「話が長いのはむしろ男性のほうだ!」と声を大にして反論したい
【3】自分があの場にいたら、もちろん即座に立ち上がって抗議している
【4】森会長が叩かれているのは、ホンネを口に出してしまったからだ
【5】会議で積極的に発言するヤツは「空気が読めないタイプ」が多い
【6】こういう騒動があると「女はやっぱり面倒くさい」と思ってしまう
【7】口にはできないが「男の幸せ」と「女の幸せ」は違うと考えている
【8】Twitterでバズっている投稿に、よく共感のリプライを付けている
【9】日本の「ジェンダー・ギャップ指数」が低いのは自分以外のせいだ
【10】自分の中には差別意識はカケラもないし、絶対に差別なんかしない