さまざま業界に多大なる影響を与えている新型コロナウイルス。美容業界にも大きな打撃を与え、創業43年を迎えるエステティックサロン「たかの友梨ビューティクリニック」も例外ではない。昨年の緊急事態宣言時には休業し、現在は時短営業を余儀なくされている。そんななか、同社の会長・たかの友梨さん(73才)は「コロナ禍にこそ美容の力が必要」との思いに至り、オンラインエステのサービスを開始した。そして、美をより追究したいと考えたたかのさんは、自分の専門以外の分野からも幅広く情報を集めることを大切にしている。コロナで外出自粛が求められた期間中は、自宅でNetflixやYouTubeなどを通じて、さまざまなことを研究していたという。たかのさんに話を聞いた。
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家にいても考えるのはやっぱり仕事のこと。だからこそ、ほかの業界の人のYouTubeを見て、情報を収集していました。
よく見ていたのはオリエンタルラジオの中田敦彦さんの「YouTube大学」。日本史をわかりやすく説明されていて、随分勉強になりました。ほかには、銀座のクラブの菜々江ママや、伝説のキャバクラ嬢・エンリケちゃん、愛沢えみりちゃんのYouTubeチャンネルなどが面白かったです。
菜々江ママの動画からは接客業の極意を学べますし、パリコレに颯爽と出向くエンリケちゃんや、自分の誕生日をドバイの7つ星ホテルで祝ってみせる愛沢えみりちゃんからは、“女性が本来持っているエネルギー”を受け取れるように思います。これからどんな展開が待っているのかしらって、すごく気になるんですよね。
〈コロナ禍では“食の重要性”についても改めて考え直した〉
エステは健康につながる代替医療の1つと考えています。マッサージをすることで血流がよくなり、免疫機能も上がる。
うちに来るお客様は体調を整えたい、元気になりたいという思いからエステに来られるのです。そのために必要なことは何かと考えたら、食に行きつきました。
私はスイスでダイエット方法を学びましたが、炭水化物抜きが主流でした。でも、それだと力が出ないんです。何かいい方法はないかと探していたところ、ヴィーガン(完全菜食主義)に出合いました。肉、魚はもちろん、卵、牛乳などの動物性たんぱく質は一切摂らず、豆類、野菜だけを食べる。お米や麺類はとってよいので、満足度も高い。しかも1日1食だけヴィーガン食にするだけで、血液の状態がうんとよくなる。
「たかの友梨」に来たからには免疫力を上げて、健康になってウイルスに負けない体を作ってほしい。エステに関する考え方も大きく変わりましたね。