芸能

吉沢亮が作る渋沢栄一の「爽やかで美しい」人物像に違和感ないワケ

(公式HPより)

吉沢亮の「渋沢栄一像」は浸透するか(公式HPより)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、NHK大河ドラマ『青天を衝け』で渋沢栄一を演じる俳優の吉沢亮(27才)について。

 * * *
「渋沢栄一ってこんなにイケメンでしたっけ?」と、思わずググッてしまった。「近代日本経済の父」、「日本資本主義の父」と呼ばれ、2024年に新1万円札の顔になる渋沢栄一だが、どんな人物像なのか、どんな外見だったのか確固としたイメージが無かったからだ。

 近現代を舞台に渋沢栄一を描いたNHK大河ドラマ『青天を衝け』が2月14日にスタートした。渋沢を演じるのは吉沢亮。NHK連続テレビ小説『なつぞら』では、ヒロインの幼なじみ、山田天陽役が話題となったが、私的には2019年に公開された映画『キングダム』での若き王・えい政と奴隷の少年・漂の1人2役を演じ、心の内に影を持ちながらも真っ直ぐに生きていこうとする姿が印象的だった。

 今回の大河ドラマでは、「渋沢栄一でございます!」と叫びながら登場。馬に乗って駆けてくる草なぎ剛演じる徳川慶喜らの前に飛び出すのだが、その顔がなんとも清々しく美しい。アップで映し出されようものなら、まつげの長い憂いを帯びたきれいな目が、真っ直ぐにこちらを見据えてくる。演技もさることながら、その顔がその声が、醸しだす雰囲気が、聡明で凛とした芯の強いイケメンという渋沢栄一のイメージを作り上げていく。

 これまで渋沢栄一を演じた人は誰だろう。記憶をたどってみるが思い浮かぶ俳優はいない。だからなのか、渋沢という人物に対する先入観はゼロに等しい。新1万円札もお目見えするのは約3年後。日常的に渋沢栄一の顔に接するのはまだ先のことだ。額の広い、やや大きめのしっかりした顔で小柄な体格だったということは、世間的にそれほど認知されていない。吉沢演じる渋沢には、先入観もなければ違和感も感じない。“こんなイメージ”という「ステレオタイプ」が渋沢栄一にはないのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
【薬物検査どころじゃなかった】広末涼子容疑者「体を丸めて会話拒む」「指示に従わず暴れ…」取り調べ室の中の異様な光景 現在は落ち着き、いよいよ検査可能な状態に
NEWSポストセブン
運転中の広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
《広末涼子の男性同乗者》事故を起こしたジープは“自称マネージャー”のクルマだった「独立直後から彼女を支える関係」
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
《病院の中をウロウロ…挙動不審》広末涼子容疑者、逮捕前に「薬コンプリート!」「あーー逃げたい」など体調不良を吐露していた苦悩…看護師の左足を蹴る
NEWSポストセブン
北極域研究船の命名・進水式に出席した愛子さま(時事通信フォト)
「本番前のリハーサルで斧を手にして“重いですね”」愛子さまご公務の入念な下準備と器用な手さばき
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(写真は2023年12月)と事故現場
《広末涼子が逮捕》「グシャグシャの黒いジープが…」トラック追突事故の目撃者が証言した「緊迫の事故現場」、事故直後の不審な動き“立ったり座ったりはみ出しそうになったり”
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
【広末涼子容疑者が追突事故】「フワーッと交差点に入る」関係者が語った“危なっかしい運転”《15年前にも「追突」の事故歴》
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン