思わぬところに、2人の名前を見つけた。国の機関紙である「官報」の片隅に、小さい文字だが、ちゃんと並んでいる。元SMAPの中居正広(48才)と香取慎吾(44才)が、紺綬褒章を受け取ったのだ。紺綬褒章は、国や地方公共団体、公益団体などに私財を500万円以上寄付した人を顕彰する国の制度。受章の際は褒章(メダル)が授与され、1500万円以上の寄付をした中居の場合、賞杯として「漆塗りの木製の杯」も授与される
中居や香取と同じタイミングで紺綬褒章を受章していた芸能人がほかにもいる。その1人が高橋一生(40才)だ。現在、主演ドラマ『天国と地獄~サイコな2人~』(TBS系)が絶好調だが、高橋もコロナによって苦しい日々を過ごした。
昨年2月、主演舞台『天保十二年のシェイクスピア』が新型コロナの影響で千秋楽を前に公演中止。最後となった公演では、観客に「娯楽というものが世の中からなくなってしまったら、きっと皆さんの心は、お芝居をさせていただいているぼくらも含め、『豊かな心』がどんどん失われていってしまうと思います」と心境を語った。
「それだけに『状況を何とかしなければ』という思いが強く、それが寄付につながったのかもしれません。ただ、彼が紺綬褒章を受章したと知って驚いた関係者は多い。高橋さんがチャリティーをやっているというのをこれまで聞いたことがなかった。でも、弟の学費などを支援してきた高橋さんは、経済的に困窮することの苦しさをよく知っています。コロナ禍で苦しんでいる人のために手を差し伸べたいと考えたのでしょう」(芸能関係者)
さらに、今回の紺綬褒章受章者の中には「田中由紀恵」という名があった。これは、仲間由紀恵(41才)の本名で、彼女も受章したのではないかといわれている。
「仲間さんは、2019年10月に焼失した沖縄・首里城の再建資金を寄付したといわれています。沖縄出身の仲間さんは、地元への愛がとても強い。首里城は仲間さんが育った浦添市の高台からも見え、その王宮は彼女にとっての原風景でもあります。
また、琉球王国を舞台とした主演ドラマ『テンペスト』(NHK BS)でもロケを行うなど、仲間さんにとって思い出深い場所なので、寄付していたとしてもおかしくないでしょう」(前出・テレビ局関係者)
今回の受章には褒章以上に輝く、芸能人たちの素顔があった。
※女性セブン2021年3月4日号