100作を超える出演歴から「あの作品も?」との声
『ポルノグラファー』で竹財さんのファンになった人の中には、過去の出演歴を見て「『砂時計』の大悟だったの?」「『アンナチュラル』(TBS系)のベンチャー社長?」などと、記憶とすり合わせて驚くケースが多いようです。
これは竹財さんがドラマだけで100作を超える出演歴を持つからこその現象であり、地道な努力と実績の表れでしょう。下積み期間の長さや、ブレイクしそうでしなかった過去を知るほど、『ポルノグラファー』で見せる憂いを帯びた表情の説得力が増し、ファンたちの心をわしづかみにしているのです。
竹財さんが『その女、ジルバ』で演じる白浜俊輔も、大きな花束を持って明るく振る舞う一方で、どこか憂いを感じさせる人物でした。主人公の笛吹新(池脇千鶴)をドキドキさせた色気も含めて、現在の竹財さんが持つ魅力を感じさせるキャラクターだけに20日の放送でも話題を集めるのではないでしょうか。
同作のキャッチコピーは、「女は40(シジュー)から」ですが、竹財さんもちょうど40歳。「男も40(シジュー)から」というべく、これまでの仮面ライダー俳優、昼ドラのプリンス、イケメン役の職人というポジションを覆して快進撃を見せてくれそうなムードがあります。ファンのみならず業界内の注目度も高く、2021年注目の俳優であることは間違いないでしょう。
【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。