女性芸能人たちは生理とどう付き合っているのか。長時間の収録もあれば、激しく体を動かさないといけない企画、時には水着姿を披露する場面もあるだろう。ピルを内服して月経周期を調節しているケースもあるとされるが、10代のアイドルも含めて全員がピルを利用しているとも思えない。そんな女性ならではの悩みを著書で綴った元アイドル・遠藤舞さん(32)に話を聞いた。
女性アイドルグループ「アイドリング!!!」(2015年にメンバー全員卒業)の元リーダーで現在はボイストレーナーとして活動する遠藤さん。発売されたばかりの初の著書『若いカワイイからの卒業』(リットーミュージック)には、「アイドル時代に『ピル』を知っておきたかった」と題するエッセイが収録されている。元アイドルが生理について赤裸々に明かす内容は、出版前から大きな反響を巻き起こした。
遠藤さんの発言によって、「言われてみれば……」と初めて女性芸能人が抱える悩みに想いを馳せた人もいることだろう。生理にまつわるアイドル時代のエピソードを、遠藤さん本人が振り返る。
「基本的にテレビやイベントのお仕事は、行きたいときにお手洗いに行けるような状況ではなく、『わ、嫌な予感(漏れ)がする…』という場面でもどうすることもできませんでした。特に360度から自分を見られる環境では、血が外に漏れていないことを祈るしかありませんでした。
実際、ロケ中に限界を迎えてショーツから漏れてしまい、ロケ先の女性スタッフに紙ナプキンをいただいて対応したこともあります。当時はまだハタチそこそこの年齢だったこともあり、男性スタッフの多い現場で処理をするのがとても恥ずかしかった記憶があります。
あと、お仕事中に着る衣装はお借りすることが多かったのですが、こちらから『生理だから黒いズボンで』と指定をするわけにもいかず、しかも多い日に限って白いミニスカートを履かなければならなかったりして、その日は常にヒヤヒヤしていました。月経痛がひどく、握手会のお仕事を早退して病院に直行したこともあります」(遠藤さん)