ビジネス

コロナ禍にこそ重要な「国民を元気にしたい」という本田宗一郎の考え

本田宗一郎氏なら、コロナ禍でどんな取り組みをするか?(Getty Images)

本田宗一郎氏なら、コロナ禍でどんな取り組みをするか?(写真/Getty Images)

 新型コロナウイルスの感染拡大により、停滞感や閉塞感が漂っている日本社会。もしも、昭和を代表する名経営者の本田宗一郎氏が生きていたら、このコロナ禍をどう乗り切っただろうか……。雑誌『経済界』編集局長の関慎夫氏が、本田氏の功績を振り返り、この状況を打ち破るための方法を提言する。

 * * *
 新型コロナの感染防止策として、自転車が売れています。満員電車に乗らず、他人と距離を取って移動できるからで、それはバイクも同じこと。

 もし本田宗一郎が現場にいたら、ホンダの原点でもあるバイクをより進化させ、コロナ禍の“密”を避けるニューノーマルとして、「自動運転バイク」の開発に取り組むのではないでしょうか。

 バイクはもともと左手でクラッチを操作してギアを替える乗り物でしたが、ホンダのスーパーカブがクラッチ操作を不要にした。自動運転というと四輪車ばかりが想定されていますが、本田宗一郎なら、誰も手がけていないバイクの開発に乗り出すでしょう。

 さらに本田宗一郎は、飛行機開発の夢も持っていました。その夢の実現のため、ホンダは小型ビジネスジェットに取り組み、「ホンダジェット」を開発しました。それを念頭に置くと、「空飛ぶ自動車」の開発も本格化させるのではないかと思います。

 コロナ時代の“密”を避ける移動手段として、短距離ならバイクでいい。しかし、長距離の移動となると、新幹線や飛行機に感染リスクがないとはいえません。だからこそ空飛ぶ自動車を開発して、長距離移動の新たな手段を提供しようというのです。

 一見、突拍子もない開発で、実現するには技術的に難しいことも多いが、本田宗一郎の根底には「国民を元気にしたい」という考えがあったと思います。コロナにあえぐ今なら、よりその想いは強くなり、精力的に活動したでしょう。

 他にもホンダができることとして、F1への参加があります。ホンダは2020年10月、F1からの撤退を発表しましたが、本田宗一郎は改めて参加を表明し、レースで勝利して日本国民を元気づける。

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン