森友学園問題で財務省近畿財務局職員赤木俊夫さん(享年54)が自殺した当日(2018年3月7日)の朝、妻・雅子さん(49)が記していた言葉──。当時、雅子さんは日に日に変わる夫の様子を走り書きして1冊のメモ帳に残していた。
〈ずいぶん暖かくなってきました としくんは音問題で夜もねむれず、イライラして頭おかしくなっていたけど、昨日○○さんにそんな事実がないことをきいてきたから少しおちついたようだ〉(原文ママ)
雅子さんは夫の遺志を継ぐために昨年3月から国と佐川宣寿元財務省理財局長を相手取り、損害賠償を求めた裁判を続けている。
「あれから3年経ったのに、私は夫が追い込まれた本当の理由を知ることができないままです」(雅子さん)
今回、夫の死から3年を経て初公開されたメモには、当時の雅子さんの夫への思いと不安が綴られていた。(2月26日発売の週刊ポストでは、雅子さんのメモをもとに彼女の今の思いをリポートしている。)
●相澤冬樹(大阪日日新聞記者)
※週刊ポスト2021年3月12日号