国内

「アレは森喜朗の娘でしょ」 小池百合子氏vs橋本聖子氏の長き因縁

橋本聖子氏の初出馬会見には森氏が同席(写真は1995年参院選、時事通信フォト)

橋本聖子氏の初出馬会見には森氏が同席(写真は1995年参院選、時事通信フォト)

 開催そのものが危ぶまれ、重圧を背負う橋本聖子・東京五輪組織委員会新会長に、小池百合子・東京都知事は「一丸となって取り組んで参ります」とエールを送った。だが、笑顔の裏には四半世紀にもわたる因縁があった。

親密アピール直前の“火花”

 橋本氏は自由民主党幹事長だった森喜朗氏に請われて1995年の参議院議員選挙に全国比例で出馬。選挙戦では五輪メダリストの知名度を活かして地元の北海道選挙区の応援に入った。このとき、札幌で対立候補を応援していたのが新進党副幹事長だった小池氏だ。

「新進党のマドンナと呼ばれた小池と、自民党から出馬した五輪メダリストの橋本の応援合戦で選挙戦はヒートアップした」(元新進党議員)

 選挙では新進党が躍進したが、橋本氏も41位(比例定数50)で初当選して森派に所属する。小池氏はその後、2002年に自民党入りして一時は森派に所属、2人は“同じ釜の飯”を食ったこともある。

 政治評論家の有馬晴海氏は、「女性政治家として2人は正反対のタイプ」と指摘する。

「小池知事は何になりたいかが明確で、自分1人で目標に向かっていく。小沢一郎氏や小泉純一郎氏などに側近として食い込み、時々の権力者を渡り歩いてキャリアアップしてきた。一方の橋本会長は森氏1人に仕え、可愛がられて自民党参院議員会長、五輪相と引き立ててもらった」

 政治手法も対照的だ。

「小池知事は一匹狼で、対立を厭わない。政治情勢や風を的確に読み、適切な選択肢を選び取って政界を渡ってきた。橋本会長の場合、チームワークを大切にして対立を嫌うタイプ。コーチの森氏から目標を提示され、それを実行するというやり方に長けている」(同前)

「知らないはずがないわよ」

 2人が激しく衝突したのが、橋本氏が五輪相に就任した直後の2019年秋に起きた東京五輪マラソン開催地の変更問題だった。

 カタールのドーハで開かれた世界陸上の女子マラソンで、暑さにより選手の4割が棄権したのをきっかけに、IOCが東京五輪のマラソン開催地見直しに動き、森氏や橋本氏が「札幌開催」に同意、事前に知らされていなかった小池氏が「青天の霹靂」と猛反発した事件だ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン