森喜朗氏の女性蔑視発言騒動は、すったもんだの末に橋本聖子氏(56才)が東京五輪組織委員会会長の後任となったが、どことなく後味の悪い結末に多くの国民のモヤモヤは募るばかり……。体験取材などでおなじみの女性セブンの“オバ記者”こと野原広子が、森喜朗氏の失言騒動と後任の橋本聖子氏について、思いを明かす。
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「そうそう、橋本聖子と言えば、これよ。私の大ちゃんに、許せない!」
友人からLINEで送られてくるキス写真を見るたびに、私は思わず取り乱す。東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の会長に橋本聖子氏(56才)が就任して2週間近くたつけど、高橋大輔ファンの友人たちはいまだ納得できないのか、鬱憤ばらしなのか、橋本氏の話題になるたびにこの写真を送ってくる。
コトが起きたのは7年前で、騒動後、橋本氏は見るも気の毒なショゲっぷりでワイドショーのカメラの前で謝っているんだけどね。人の噂も七十五日──私は3年前から、アルバイト先の議員会館や国会議事堂で、何度も彼女を見かけている。けれど、その姿からチュー写真を思い浮かべたことはない。いつもこざっぱりしたパンツスーツ姿で、秘書と話しながら歩く表情にも、生真面目さがにじみ出ているの。
「こういう人が、オリンピックに夏冬7度出場、なんてとんでもないことができるんだな」と、すれ違いざまに頭を下げちゃったこともあったっけ。……でも、それは平時の話ね。森喜朗氏(83才)の女性蔑視発言から始まったゴタゴタの中で彼女の名前が出てくると、どうしたことか、見る角度が変わっちゃう。
「そもそも参議院議員になったのは、当時、自民党幹事長だった森喜朗から声をかけられたからよね」と、政治好きの女友達のK子から聞かされると、「てことは、彼女もしょせんは川淵(三郎)さんと同じ“身内”? 男社会で生きていくためには、結局は長いものには巻かれるしかないってこと?」と言いたくもなるんだって。
実際、国会の様子をこの目で見ると、“異様”としか言いようがない。何せ、本会議場にいる衆議院議員465人の大半が男性、というかおじさん、おじいさん。濃いグレーか濃紺のスーツで、目から入ってくるものが、一般社会とかけ離れて真っ黒なのよ(なぜかネクタイだけは、目の覚めるようなブルーが人気なんだけどね)。
これがヘンだと誰もが思っていると思う。古手のおじいさん議員が真顔で「どんどん女性に活躍してほしい」と、とってつけたように言うけど、言うだけで、何かする気はサラサラない。
で、女性にお鉢が回ってくるのは、橋本氏のように、おじいさんたちが手詰まりになったときよ。大投資をしちゃった東京五輪をやるか、やらないか、やれないか--会長になったら、最終決断のハンコを押さざるを得ないから、どう転んでもワリの合わない責任を押し付けられることになる。“火中の栗”どころか、火の中へ飛び込めという話じゃないの。