まだまだ収束には程遠い新型コロナウイルス。日頃からの感染防止はもちろんのこと、もしも感染してしまった場合のことも考えておく必要があるだろう。軽症の場合は、自宅やホテルでの療養となるが、買い物のための外出もできず、かなり不便な生活を強いられるだろう。
そんななか、感染者をサポートするための、差し入れをもらえることも多いはず。しかし、その差し入れが、本当に役立つかどうかは、また別の話だ。
そこで、コロナ感染の経験者に、療養中に本当に必要だったモノ、うれしかった差し入れなどについて、生の声を聞いた。感染したときのために、これらの話を参考にしてほしい。
◆「いちごみるく」に「ミルキー」……定番菓子に癒された
「特にありがたかったのは、『いちごみるく』や『ミルキー』といった、幼い頃から慣れ親しんだお菓子です。味覚と嗅覚がなくなったのですが、味や香りを覚えているので、なんとなくおいしく感じられ、本当にうれしかった。それに、ピンクや黄色など、カラフルな包装紙を見ているだけでも、療養中の暗い気持ちを明るくしてくれました」(45才・主婦)
◆スマホを快適に使うためのマストアイテム
「熱が下がってから3日間、経過観察期間がありました。体は元気なので暇で、スマホの動画鑑賞ばかりしていました。このとき、友人が差し入れてくれたスマホスタンドが大活躍。手に持たなくていいので、快適に楽しめました」(48才・パート)
◆飲み込みづらいときの滋養とエネルギー補給に
「ホテル療養での食事は普通のお弁当でした。飲み込むとのどが痛いし、味覚と嗅覚がないから食欲がわかないんです。でも栄養を摂らないと死ぬかもしれないと不安だったとき、1000円以上する高価な栄養ドリンクをいただき、食事代わりに。精神安定剤のようにもなっていました」(56才・会社員)
◆本を持つ体力も世界観にのめり込む心の余裕もない
「入院中、好きな作家の本を息子が差し入れてくれたのですが、読めませんでした。周囲で多くのかたが亡くなっていて、私も生きて出られるかわからないときに、小説を読む気になれなかったんです。それと、つらくて体を起こせなかった。寝た姿勢で本を読むのって、意外と体力がいるんですよね」(60才・公務員)