2月26日公開の映画『あのこは貴族』で主演を務める女優の門脇麦(28)。水原希子(30)や石橋静河(26)、山下リオ(28)など、新しい世代の実力派女優が多数出演する同映画で、門脇は大きな存在感を放っている。同映画のプロデューサーに話を訊いた。
『あのこは貴族』は、山内マリコの同名小説を原作とした青春物語。映画化に際しては、これまで多数の映画賞を受賞してきた岨手由貴子が監督と脚本を務めるほか、音楽ユニット・COMBO PIANOの活躍でも知られる作曲家でピアニストの渡邊琢磨が劇伴を担当。出演者だけでなく製作陣にも注目が集まっている話題作だ。
同映画で門脇が演じるのは、東京出身で“箱入り娘”として不自由なく暮らしてきた主人公・榛原華子。婚約相手となるエリート弁護士・青木幸一郎(高良健吾)、さらに同じ東京で暮らしながらも別世界で生きる時岡美紀(水原希子)との出会いから、「結婚=幸福」だけではない人生の様々な価値が切り拓かれていくプロセスが描かれる。
主人公の友人で結婚を重視していない相楽逸子役を演じる石橋静河は、今回の映画でプロのヴァイオリニスト役に挑戦。また水原希子演じる時岡美紀の同郷の友人・平田里英役を演じる山下リオは、「水原希子ちゃんとは、旧友のよう」とコメントを寄せるほど役柄に入り込むなど、どの出演者の演技も注目に値する。
そんな魅力的な才能が集結した作品のなかで、主演・門脇麦はどのような魅力を発揮しているのだろうか。同映画でプロデューサーを務めた西ヶ谷寿一氏は、劇中の門脇の“佇まいや振る舞い”にポイントがあると語る。
「この映画の主人公・華子は序盤から崖っぷちに立って右往左往します。むしろ右往左往“のみ”しています。冒頭で確固たる意思決定があって動くのが映画的とされる中、観客は受動的な華子につきあって“貴族社会”を覗いていきます。
躍動感あるアクションができるわけでも決定的なセリフを吐き出せるわけでもない中、感情の見えないお嬢様の“幸福な結婚実現”というミッションを完遂しようとする華子。その佇まいや振る舞いに注目していただきたいと思います」(西ヶ谷寿一氏)