1月24日、YouTuBeに1本の動画が配信された。
《今日は2人で50万、50万で勝負しましょうよ。トータル100万を2人で賭けてどうなるか。勝ちてぇなぁ~!》
雨上がり決死隊の宮迫博之(50才)が、人気YouTuberのヒカル(29才)とボートレースに興じている。高額の賭けはYouTubeの定番コンテンツで、よくある光景だ。しかし、その前段部分が問題視されている。
──ボートレース大村を全国の人に宮迫さんの力で広めていただきたいなと思っているんです。
「これは、行政からのお仕事ととっていいんでしょうか」(宮迫)
──もちろんです!
宮迫に「営業」をかけた声の主は、長崎県大村市の園田裕史市長(44才)だった。宮迫は2019年、振り込め詐欺グループのパーティーで「闇営業」をしたことが明らかになり、所属していた吉本興業と契約を解消。現在はYouTubeを軸に活動中だ。
「まだテレビの地上波にも満足に復帰できていない宮迫さんに、行政が仕事を依頼するのは問題ないのか」と憤るのは、大村市政関係者だ。
「大村市はボートレース発祥の地です。ただ、ボートレースはギャンブルなので、いい印象を持っていない市民もいる。選手と行政は、“イメージをよくしよう”という一心で活動に取り組んできました。それなのになぜ、“グレー”な宮迫さんにオファーしたのか……」(前出・大村市政関係者)
市民からもこのような疑問の声が噴出し、3月3日、ついに市議会が紛糾した。追及した村崎浩史市議(40才)が言う。
「契約内容は『2人の出演者で計3本の動画を制作する』というもので、企画を提案した広告代理店になんと2000万円を支払っています。出演者に実際いくら支払われたか、その内訳は不明ですが、相場と比較して適切な額なのか。批判を見越すことができなかった市長の思慮の浅さは残念ですし、市長が動画に出る必要もなかったように思います。追及は続けていきます」
現在公開中の動画は冒頭の1本のみ。残り2本分は、緊急事態宣言が明けたのち、大村市内で撮影予定だ。ボートレース場に宮迫らが訪れてギャンブルに興じるという。渦中の園田市長を直撃した。行政の仕事に宮迫さんを起用したことについて。
「慎重に協議を行った結果、問題ないという判断をしました。宮迫さんが、過去に社会的に問題視されたことは認識していますが、捉え方は各人で賛否両論あるかと存じます」