芸能

国広富之が明かす『トミーとマツ』ハチャメチャな格闘シーンの裏側

俳優の国広富之がドラマ『噂の刑事 トミーとマツ』での思い出を語る

俳優の国広富之が語る

 映画史・時代劇研究家の春日太一氏による、週刊ポスト連載『役者は言葉でできている』。今回は、俳優の国広富之が語った、1979年から1981年にかけて放送され大人気となったドラマ『噂の刑事 トミーとマツ』での思い出を紹介する。

 * * *
 国広富之はデビュー翌年の一九七八年、山口百恵主演テレビドラマ「赤いシリーズ」の『赤い絆』(TBS、一九七八年)に出演した。以来、大映テレビ制作のドラマに数多く出演する。

「大映ドラマは激しく、感情たっぷりにセリフを言う。声もなるべく大きく出す方針でした。

 当時のテレビ画面は十四インチがメインで、お客さんは家族でご飯を食べながら、お茶を飲みながら、その小さな画面を観ています。それなら、よそ見をしていてもセリフだけははっきり耳に入るようにしろ、ということでした。

 同じセリフを短い間に三回くらい繰り返して、ちゃんと視聴者の頭に入れてあげないといけない。呼ぶ必要がなくても、毎回しっかり名前を呼んで、泣く時もしっかり泣く」

 七九年に始まる同じく大映テレビ制作の『噂の刑事 トミーとマツ』(TBS)では、普段は気弱だが怒ると凄まじい戦闘能力を発揮する刑事「トミー」を演じている。

「その頃は、いいお兄さんやエリート役ばかり演じていました。そこにいきなり大映テレビのプロデューサーが『この役、ふざけた役なんだけど、やってくれるかな』と言ってきまして。

 僕はふざけるのが大好きなんで、台本をもらったらこれが面白い。真面目で気が弱い。で、突如強くなる。イメージが膨らむんです。撮影に入る時にはキャラクターができあがっていましたね。

 監督に相談したら『それなら、もっとこうやれ』と乗せてくれました。『赤い』シリーズよりさらに楽しめました」

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン