新型コロナウイルスの感染拡大で生活様式が一変。三密を避ける生活、外出自粛、マスクの着用などが、大人だけでなく子供にも大きなストレスを与えている。親としては、いかにして子供のストレスを取り除くかを考えなければならないだろう。そのためには何が重要なのか。
「子供と接する上で、真っ先にやめるべきは、“親の言う通りにさせようとする声かけ”です」
とは、教育評論家の石田勝紀さんだ。
「子供は要求が認められると心が満たされ、自信が持てるようになります。すると、他者の言うことも素直に聞き入れられるようになるのです」
そのためには、親が日頃から、子供を認める声かけをすることが大切だという。
「子供の自己肯定感を伸ばすには“すごいね”“いいね”“さすがだね”“なるほどね”“知らなかった”といった前向きな言葉を頻繁に使いましょう。そして、“ありがとう”“うれしい”“助かった”という感謝も必ず伝えること。不安そうなときは“大丈夫”と声をかけて安心させ、失敗したときは“○○ちゃんらしくないね”などと声をかけてみてください」
これらの前向きな言葉を積極的にかけていくことで、子供の態度も変わるはずだ。
そこで、親が実践すべき“魔法の声かけルール”を紹介する。
「聞く」ではなく「聴く」
子供は親が忙しいときに限って話しかけてくるもの。聞き流したり、後回しにしてしまいがちだが、こんなときこそ手を休めて体ごと向き合おう。帝京短期大学生活科学科学科長の宍戸洲美さんが説明する。
「目と耳だけでなく、心まで向けてあげると子供は満足します。聴いてくれているという安心感が親への信頼につながるはずです」(宍戸さん・以下同)